神鋼商事、中間期・通期業績と配当予想を上方修正、アルミ板需要好調で再上振れ余地
2026年8月7日 07:39
(決算速報) 神鋼商事<8075>(東証プライム)は8月6日の取引時間中に27年3月期第1四半期連結業績を発表した。大幅増収増益だった。自動車向けや半導体製造装置向けのアルミ板などの需要が好調だった。そして中間期(第2四半期累計)と通期の連結業績予想、および配当予想を上方修正した。会社予想に再上振れ余地があり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は上方修正を好感して急伸し、24年7月の最高値に接近している。指標面の割安感も評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。
■27年3月期1Q大幅増益、中間期・通期業績および配当予想を上方修正
27年3月期第1四半期の連結業績は売上高が前年同期比19.8%増の1768億86百万円、営業利益が84.1%増の40億94百万円、経常利益が28.3%増の37億71百万円、親会社株主帰属四半期純利益が26.7%増の25億10百万円だった。
大幅増収増益だった。自動車向けや半導体製造装置向けのアルミ板などの需要が好調だった。なお営業外収益および費用では受取配当金が8億15百万円減少(前期は11億78百万円、当期は3億63百万円)、持分法による投資利益が1億37百万円増加(前期は37百万円、当期は1億74百万円)、為替差損益が2億57百万円悪化(前期は差益55百万円、当期は差損2億02百万円)、デリバティブ評価損益が1億19百万円改善(前期は評価損1億23百万円、当期は評価損4百万円)、売掛債権譲渡損益が1億36百万円悪化(前期は譲渡損1億69百万円、当期は譲渡損3億05百万円)した。
金属セグメントの鉄鋼ユニットは、売上高が0.2%増収と堅調だったが、経常利益は前期受領した特別配当金の剥落により22.0%減の12億47百万円だった。アルミ・銅ユニットは、自動車向けや半導体製造装置向けのアルミ板、空調銅管向けや端子コネクター向け銅板条などが好調に推移して売上高が43.0%増収となり、経常利益は増収効果で82.2%増の12億27百万円だった。原料ユニットは、神戸製鋼所向け主原料の数量増加・価格上昇を主因に売上高が36.0%増収となり、経常利益は増収効果で68.9%増の1億93百万円だった。
機械・溶接セグメントの機械ユニットは、国内で電池材料が減少したものの、非汎用圧縮機サービス、冷熱・ヒートポンプ、中国向け圧延機用部品、韓国での半導体ガス向け機器、米国でのLNG向け機器・鋳物ケーシングの増加などによって売上高が9.4%増収となり、経常利益は増収効果で22.6%増の6億65百万円だった。溶接ユニットは、溶接材料の数量増加と販売単価上昇、溶接関連機材の堅調推移などで売上高が29.9%増収となり、経常利益は連結子会社における銀・銅相場上昇に伴う評価益も寄与して468.5%増の4億80百万円だった。
第1四半期が好調だったため、26年8月6日付で中間期・通期の連結業績予想を上方修正した。修正後の中間期連結業績予想は、売上高が前年同期比19.6%増の3500億円、営業利益が27.0%増の67億円、経常利益が8.9%増の63億円、そして親会社株主帰属中間純利益が12.9%増の46億円としている。前回予想(26年5月13日付の期初公表値)に対して、売上高を200億円、営業利益を14億円、経常利益を10億円、親会社株主帰属中間純利益を5億円、それぞれ上方修正した。
修正後の通期連結業績予想は、売上高が前期比16.1%増の7060億円、営業利益が16.6%増の135億円、経常利益が13.4%増の125億円、親会社株主帰属当期純利益が14.6%増の95億円としている。配当予想は26年8月6日付で中間期4円、期末4円、合計8円上方修正し、創立80周年記念配当26円を含めて前期比32円増配の138円(第2四半期末69円=普通配当56円+記念配当13円、期末69円=普通配当56円+記念配当13円)としている。大幅増配で予想配当性向は38.4%となる。
通期は前回予想(26年5月13日付の期初公表値)に対して、売上高を200億円、営業利益を14億円、経常利益を10億円、親会社株主帰属中間純利益を5億円それぞれ上方修正した。中間期の上方修正幅と通期の上方修正幅は同じであり、下期の計画を据え置いた形となっている。
修正後の通期ユニット別経常利益計画については、金属本部小計が前回予想比6億円上方修正して前期比8.0%増の81億円(鉄鋼が1億円上方修正して2.6%増の40億円、アルミ・銅が5億円上方修正して18.5%増の32億円、原料が前回予想を据え置いて前期比10億円増の9億円)、機械・溶接小計が7億円上方修正して17.5%増の47億円(機械が4億円上方修正して12.9%増の35億円、溶接が3億円上方修正して33.3%増の12億円)、その他が3億円下方修正して3億円の損失(前期は2億円の損失)としている。
修正後の通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高25%、営業利益30%、経常利益30%、親会社株主帰属当期純利益26%である。利益進捗率が高水準であり会社予想に再上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株価は急伸して最高値に接近
株価(25年4月1日付で株式3分割)は上方修正を好感して急伸し、24年7月の最高値に接近している。指標面の割安感も評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。8月6日の終値は2840円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS359円48銭で算出)は約8倍、今期予想配当利回り(会社予想の138円で算出)は約4.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS3745円99銭で算出)は約0.8倍、そして時価総額は約755億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)