米アマゾン、時価総額3兆ドルの熱狂に冷水 ベゾス氏が約41億ドルの株式売却を届け出

2026年8月5日 10:46

米アマゾン・ドット・コムの株価は4日、創業者で会長のジェフ・ベゾス氏が約41億ドル(約6,400億円)相当の株式を売却する計画を届け出たことを受けて下落した。

米証券取引委員会(SEC)に3日提出された「フォーム144」によると、ベゾス氏はアマゾン株1500万株をモルガン・スタンレー・スミス・バーニーを通じて売却する予定で、届け出に記載された時価総額は約40億7000万ドルだった。売却は、2025年11月14日に採用した事前設定型の株式売買計画「ルール10b5-1」に基づく。CNBCが報じた。

アマゾン株は3日に過去最高値を付け、同社の時価総額は初めて3兆ドル(約472兆円)を上回った。好調な第2四半期決算を投資家が評価した。株価は年初来で約20%上昇している。

株価上昇は、アマゾンが前週に発表した決算で主要な財務指標が市場予想を上回ったことを受けて始まった。世界的なAI投資ブームの最大級の恩恵を受ける企業の1社だとの投資家の見方が強まった。

今回の上昇により、アマゾンは時価総額が3兆ドルを超える一握りの企業に加わった。次世代の人工知能(AI)を支えるインフラを構築するテクノロジー企業に、投資家の期待が急速に向かっていることを浮き彫りにした。

アマゾンの第2四半期の希薄化後1株利益は5.75ドルとなり、アナリスト予想の1.82ドルを大幅に上回った。ただ、純利益626億ドルには、主にAI新興企業アンソロピックへの投資に伴う税引き前の営業外利益534億ドルが含まれていた。売上高は2006億1000万ドルに達し、ウォール街予想の1964億7000万ドルも上回った。

アマゾンの小売事業は引き続き売上高で最大の事業だが、投資家の注目を集めたのはアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の好調さだった。AWSの第2四半期売上高は前年同期比37%増の422億ドルとなり、アナリスト予想の405億4000万ドルを大幅に上回った。この結果は、AIアプリケーションやデータ処理、クラウドインフラに多額を投じる企業からの需要が加速していることを示した。

膨大な計算能力を必要とする高度なAIモデルの開発と導入を各社が競うなか、クラウドコンピューティングはテクノロジー業界で最も重要な競争分野の1つとなっている。

この潮流の恩恵を受けているのはアマゾンだけではない。主要競合各社が前週に発表した決算でも、クラウド事業の急成長が示された。マイクロソフトは直近の会計年度第4四半期にAzureとその他のクラウドサービスの売上高が前年同期比43%増加したと発表した。アルファベットも、Google Cloudの売上高が前年同期比82%増の248億ドルになったと報告した。企業によるAIインフラ投資が並外れたペースで進んでいることを示している。

アマゾン幹部は、需要が現在の供給能力をはるかに上回っているとの認識を示した。アンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、2026年の設備投資見通しを約2000億ドルから約2200億ドルへ引き上げると発表した。

設備投資の多くは、顧客需要に対応するためのデータセンター、ネットワーク機器、AI向け計算能力の拡充に充てられる。ジャシーCEOは、AIインフラ整備に伴うメモリーチップ価格の上昇も、設備投資見通しを引き上げた要因だと述べた。

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