Anthropic、「Claude Opus 5」公開 最高峰Fable 5に迫る性能を半額で
2026年7月25日 05:27
米Anthropicは7月24日、AIモデル「Claude Opus」の最新版となる「Claude Opus 5」を公開した。高度な推論能力を持ちながら、同社の最上位モデル「Claude Fable 5」の約半分の料金で利用できることが特徴だ。Claude Maxでは標準モデル、Claude Proでは利用可能な最強モデルとなる。API料金は入力100万トークン当たり5ドル、出力100万トークン当たり25ドルで、前世代のOpus 4.8と同額。基本価格の2倍のコストで通常の約2.5倍の速度で動作するFast modeも提供する。
Opus 5が狙うのは、単発の質問への回答だけでなく、プログラミング、資料調査、業務自動化、PC操作などを複数工程にわたって遂行する「AIエージェント」の日常利用だ。未知の問題を解くARC-AGI 3では次点モデルの3倍、業務自動化を測るAutomationBenchでは同一コスト当たり約1.5倍の合格率を記録。PC操作のOSWorld 2.0では、Fable 5の最高成績を約3分の1のコストで上回ったとしている。
開発分野では、Frontier-Bench v0.1で他モデルを上回り、Opus 4.8の性能を2倍以上に引き上げた。CursorBench 3.2の最大推論設定では、Fable 5の最高スコアとの差を0.5%以内に抑えながら、タスク当たりコストを半減したという。図面を直接閲覧できない状況で独自の画像解析処理を組み、FreeCAD用の3Dモデルを再構築した事例や、既存パッチが見逃した不具合の根本原因を修正した事例も報告されている。
技術面では、最大100万トークンのコンテキスト、処理量と推論精度を調整するadaptive thinking/effort設定、ツール利用やマルチエージェント処理に対応する。会話途中で利用可能なツールを変更してもプロンプトキャッシュを維持できる機能と、安全判定で止められた要求を別モデルへ自動転送するAPI機能もベータ提供する。モデルIDは「claude-opus-5」だ。システムカードでは、全般的な精度は向上した一方、Opus 4.8より事実誤認がやや増え、自己検証や過剰設計に時間を使いすぎる場合があるとも明記された。
位置付けを理解するには、先行するFable 5とMythos 5との違いが重要だ。両者は同じ基盤モデルで、Fable 5は強い安全制限を加えて一般提供し、Mythos 5はサイバーセキュリティや生物研究向けに審査済みの少数組織へ提供するモデルである。Opus 5は別モデルとして、知識労働やコーディングでFable 5に迫りつつ、より低コストで制限も実務向けに調整した。ソースコードの脆弱性発見は許可する一方、バイナリ解析、侵入テスト、攻撃コード生成は原則として遮断する。
高性能と価格、安全制限のバランスを取り、一般業務から本格的なエージェント開発までを担う“実用上の主力モデル”として投入された格好だ。