Instagramのおすすめ調整「Your Algorithm」はなぜ機能しないのか? 実際のアルゴリズムの裏側

2026年7月16日 16:28

Instagramは、ユーザー自身がおすすめトピックを調整できる機能「Your Algorithm」を、英語を利用する世界各地のユーザー向けに提供している。ただし、設定画面で示した好みよりも、視聴時間やDMでのシェアといった実際の行動が強く反映されるため、日頃から見続けているコンテンツを設定だけで排除する効果は限定的だ。

一方、欧州委員会は2026年7月10日、Instagramなどの設計がEUデジタルサービス法に違反するとの予備的見解を公表した。調査は継続中であり、Metaは見解に異議を唱えている。

■規制当局が問題視するレコメンドシステムに、ユーザー向け調整機能

欧州委員会がInstagramのレコメンドシステムについて、EUのデジタル関連法に違反する「依存性を生む設計」だとの予備的見解を示してから5日。Instagramの運営側は、規制当局が問題視したレコメンドエンジンに対し、ユーザー自身が好みを伝えられる機能を展開していたという、複雑な立場に置かれている。

この機能は「Your Algorithm」と呼ばれる。Instagramの公式ブログによると、2026年6月10日から、英語を利用する世界各地のユーザーを対象に、フィード、リール、発見タブで提供されている。

ただし、実際に変更できる範囲は、その名称から想像されるほど広くない。むしろ、変更できない部分を見ることで、Instagramのランキングシステムがどのように働いているかが見えてくる。

■「Your Algorithm」を開く方法

機能へのアクセスには1分もかからない。Instagramを開き、「設定」から「コンテンツの設定」に進み、「Your Algorithm」を選択する。

リールのフィードまたは発見タブの右上にある、ハートが付いたスライダー型のアイコンをタップして開くこともできる。同じアイコンがホームフィードに表示された場合も、そこからアクセス可能だ。

パネルには、InstagramのAIがユーザーの行動から推定した興味・関心のトピックが並ぶ。「トレイルランニング」「植物性食品を使った料理」「ビンテージファッション」といったカテゴリーが、視聴時間、タップ、保存、DMでのシェアなどを基に自動生成される。

ユーザーは、自分の関心と合わないトピックを削除したり、もっと見たいトピックを追加したりできる。リストを変更せず、特定のコンテンツが繰り返し表示される理由を把握するためだけに使うことも可能だ。こうした操作方法はInstagramの公式機能ページでも説明されている。

設定が各画面で共通化されている点は実用的だ。例えば、リールでトピックを削除すれば、発見タブとホームフィードからも同時に削除される。3カ所で同じ編集を繰り返す必要はない。

Social Media Todayは2026年初め、Instagramがユーザーに3つの優先トピックを指定してもらう案内も表示していたと報じた。この一度限りの設定は、同年中にレコメンドエンジンがコンテンツを評価する際の重みに直接反映されたという。

■トピック設定はランキングシステムのどこに作用するのか

「Your Algorithm」が何を変更するのかを理解するには、Instagramのレコメンドシステムの仕組みを見る必要がある。

Instagramには、単一のアルゴリズムがあるわけではない。フィード、リール、ストーリーズ、発見タブ、検索には、それぞれ異なる目的関数を持つAIランキング処理がある。一方、Metaが公開した技術文書によると、これらは複数段階からなる共通の基本構造を持つ。

第1段階は「候補検索」だ。Instagramは「Two-Tower Neural Network(2塔型ニューラルネットワーク)」を使用する。これは、ユーザーの特徴を処理するネットワークと、コンテンツの特徴を処理するネットワークを分けた深層学習アーキテクチャである。

ユーザーを表す埋め込みベクトルと、コンテンツを表す埋め込みベクトルの内積から関連度スコアを算出し、数十億件の投稿を、処理可能な候補数まで数ミリ秒で絞り込む。

ユーザー側の埋め込み情報は事前計算してキャッシュできる。コンテンツ側の埋め込み情報も、近似最近傍探索(Approximate Nearest Neighbor)を利用して事前にインデックス化される。Metaのエンジニアリングチームの資料によると、これにより20億人規模でも処理できる速度を実現している。

第2段階はランキングだ。上位の候補は、「Multi-Task Multi-Label(MTML)」ニューラルネットワークに送られる。このネットワークは、クリック、「いいね」、保存、DMでのシェア、再視聴、コメントなど、複数の具体的な行動が発生する確率を同時に予測する。

Quastorの技術解説によると、モデルは各候補を複数の目的に沿って採点し、Instagramがその時点で重視する項目の重みを用いて、最終的なランキングスコアにまとめる。

■視聴時間、DMシェア、「いいね」の順に影響

こうした重みは、コンテンツの配信範囲を大きく左右する。SocialXpressoは、Instagram責任者のアダム・モッセーリ氏が確認した2026年のシグナルを基に、各画面に共通する上位3つのランキング指標を、視聴時間、リーチ当たりの送信数、リーチ当たりの「いいね」数の順だとしている。

「送信数」は、コンテンツがDMで共有された回数を示す。同サイトによると、Instagramの配信モデルでは、1回のDMシェアが「いいね」の約15倍の重みを持つようになったという。一方、フォロワー数が配信に及ぼす重みは、ほぼゼロにまで低下したとしている。

「Your Algorithm」の設定は、2塔型ニューラルネットワークに入力されるユーザー特徴ベクトルに反映される。例えば「エクストリームスポーツ」を削除すると、その明示的な設定が否定的なシグナルとしてユーザーの埋め込み情報に追加される。

その結果、ユーザーを表すベクトルは、エクストリームスポーツとの類似度が高いコンテンツから遠ざかる。Instagramの公式説明でも、エクストリームスポーツ関連の投稿が候補検索の関連度基準を超える頻度を下げるとされている。

■設定よりも実際の視聴行動が強く働く可能性

制約はここにある。ユーザーの行動シグナルもまた、同じユーザー埋め込み情報をリアルタイムで更新し続けている。

「エクストリームスポーツ」を削除しても、スクロール中に関連コンテンツのところで止まり続ければ、たとえ1秒だけであっても、または通り過ぎるつもりであっても、行動エンジンはそれをエンゲージメントとして記録する。その結果、埋め込み情報は再び同カテゴリーに近づく方向へ調整される。

つまり、システムが処理するのは、ユーザーが設定画面で伝えたことだけではなく、実際に取った行動である。「見たいと申告したもの」と「行動から示された好み」は常に競合する。

ソーシャルメディア上の申告選好と顕示選好を扱ったメリーランド大学の2026年の研究によると、実際の行動を反映する顕示選好のシグナルは、申告された意図よりも強く重み付けされる傾向がある。

■投稿内容はテキスト、音声、映像から分類

2026年時点のInstagramのAIは、コンテンツを複数の形式から読み取るとされる。キャプション、画面上の文字、ナレーション音声、映像の各フレームなどを解析し、投稿を意味的に分類する仕組みだ。

Instagramは、この処理によってコンテンツにトピックラベルを付け、ユーザーのトピック設定と照合する。

例えば、キャプションに「エクストリームスポーツ」と書かれていなくても、映像にロッククライミングが含まれていれば、エクストリームスポーツ関連として分類され、設定に応じて表示が抑えられる可能性がある。

Outfameによる2026年のアルゴリズム分析では、この機能は、AIによるコンテンツ分類と、各ユーザーが想定するカテゴリーの範囲が一致しているほど効果的に働くとしている。

■本人が望まないコンテンツにも反応してしまう

ソーシャルメディアにおける申告選好と顕示選好の隔たりを調べた研究は、扱いの難しい傾向を示している。

メリーランド大学の2026年の研究では、ユーザーは意識的には支持していない低品質コンテンツにも、しばしば反応していた。また、理想的なフィードを自分で構成する機会を与えられた場合、そのフィードは、実際のスクロール行動から生成されるものとは大きく異なっていた。

PNAS Nexusに掲載された事前登録済みのアルゴリズム監査では、Twitterのエンゲージメントベースのアルゴリズムが、感情を強く刺激するコンテンツや、対立集団への敵意を含むコンテンツを増幅していたとされた。

利用者は、そうしたコンテンツによって気分が悪くなったと回答していた。それでも、時系列を逆順に並べただけのフィードより、アルゴリズムで構成されたタイムラインのほうに多く反応していたという。

この点は「Your Algorithm」の効果を考えるうえで重要だ。同機能は、エンゲージメントを最大化するための行動エンジンの上に、ユーザーが申告した好みを重ねる仕組みである。

行動エンジンは設計上、ユーザーが実際に反応したコンテンツを基に表示内容を調整している。一方、トピック設定で変えられるのは、ユーザーが「見たい」と申告する内容だ。この両者の差が、機能の実際の影響を限定する領域になる。

eMarketerは6月の提供開始後、ユーザーがMetaの管理機能と透明性への取り組みに疑念を持ち続ける可能性を指摘した。

同社は、新機能によって利用者はおすすめに影響を与えられるものの、「Instagramのランキングシステムが引き続き大部分の判断を下す可能性がある」と述べた。ユーザーが、表示内容に対する機能の影響はわずかだと判断すれば、利用時間への効果も限定されるという。

■AIの誤分類を修正する用途では効果を期待できる

これは、機能を使うべきではないという主張ではない。トピックリストを変更すれば、実際にフィードも変化する。

特に効果が分かりやすいのは、削除したトピックが、ユーザーが過去に積極的に反応したことのないカテゴリーだった場合だ。この場合、行動エンジンには、設定と反対方向に働くシグナルが存在しない。

したがって「Your Algorithm」は、長期間にわたり定着したスクロール習慣を上書きする手段というより、AIの誤分類を修正する機能として有効に働きやすい。

Instagramが、実際には一度も反応していないコンテンツにユーザーが関心を持っていると誤認している場合、そのトピックを削除すれば比較的明確な効果を得られる。一方、普段から視聴しているカテゴリーを削除すると、設定と自身の行動が綱引きを始める。

■モッセーリ氏が認めたレコメンド時代の課題

Instagram責任者のアダム・モッセーリ氏は、この機能が解決しようとする問題について、比較的率直に説明している。

2026年6月10日、ホームフィードへの機能拡大を発表したThreadsへの投稿で、同氏はレコメンド中心の環境が抱える問題を次のように認めた。

「以前は、誰をフォローするかが、自分自身の体験を形作るための意味ある手段だった。しかし、ホームフィードがレコメンド中心になるにつれ、その手段は目立たない形で機能しなくなっていった」

同氏によれば、ユーザーとシステムとの対話は一方通行になった。ユーザーの行動シグナルは常にアルゴリズムへ送られる一方、ユーザーが本当に望んでいるものを明示的に伝えるための手段がなかった。

「Your Algorithm」は、この隔たりを埋めようとする最初の試みである。

TechCrunchが2026年6月27日に報じたところによると、モッセーリ氏は、現在テスト中の追加的なアクセス方法についても説明した。

具体的には、ホームフィードを下に引いて設定を開くジェスチャー、個々のリールで上方向にスワイプした際に表示する案内、視聴中のリールと似たコンテンツをもっと見たいかどうかをリアルタイムで伝えるボタン、設定画面を操作する代わりにアルゴリズムと「会話」できるインターフェースなどだ。

ただし、同氏は次のように留保している。

「一部は現在テスト中で、一部は近く提供する予定だが、うまくいかないものもあるかもしれない」

■アプリの構造そのものをユーザー別に変える構想

長期的な構想は、さらに構造的なものだ。モッセーリ氏は同じ6月10日のThreads投稿で、AIが将来、「個人に合わせ、リアルタイムで完全に特注の体験をその場で生成する」ようになるとの見方を示した。

これは、コンテンツの表示順位だけでなく、アプリ自体の構造までユーザーごとに変わる可能性を意味する。

一方、Metaの広告収入が特定のコンテンツ画面と結び付いていることを踏まえ、同社がアプリ構造の全面的な個別化を実施するかどうかは、現時点では分からない。

■欧州委員会は「依存性を生む設計」との予備的見解

「Your Algorithm」を取り巻く状況は、2026年7月10日に大きく変化した。

欧州委員会は同日、InstagramとFacebookが、自動再生、無限スクロール、「高度にパーソナライズされたレコメンド」を使用していることについて、EUデジタルサービス法に違反するとの予備的見解を公表した。

欧州委員会は、こうした仕組みによって利用者の脳が「自動操縦モード」に移行し、「不健全な習慣と強迫的な利用」が誘発されると判断した。

UPIによると、予備的見解が最終的に確定した場合、Metaには世界全体の年間売上高の最大6%に相当する制裁金が科される可能性がある。その額は約120億ドル(約1兆9440億円、1ドル=162円で換算)に上るという。

Al Jazeeraは、欧州委員会がMetaに対し、自動再生と無限スクロールを初期設定で無効にすること、「実効性のあるスクリーンタイム休憩」を導入すること、パーソナライズされたレコメンドアルゴリズムをエンゲージメント偏重ではないものに変更することを求めたと報じている。

Metaはこの見解に異議を唱えた。UPIによると、同社は次のように述べた。

「当社は、この予備的見解に同意しない。10代の利用者を保護するために当社が講じてきた重要な対応が、正確に考慮されていない」

欧州委員会の調査は継続中だ。最終決定が出る前に、Metaは書面で反論を提出できる。

記事公開時点では、EUの措置によって、EU域外のユーザー向けレコメンドシステムの変更が直ちに義務付けられるわけではない。

ただし今回の動きは、「Your Algorithm」の位置付けを際立たせる。Metaはユーザーに対してレコメンドエンジンのトピック選択画面を提供する一方、規制手続きでは同じエンジンの設計が適切だと主張している。

両者は論理的に矛盾するものではない。規制当局が問題視するエンゲージメント最適化モデルを維持しながら、トピック設定機能を提供することは可能だ。それでも、この機能がどのような構造の上で動いているかを考えるうえで、EUの動きは重要な背景となる。

■クリエイターは「フォロワー数」だけでは届きにくくなる

フォロワーを基準とする配信から、好みを基準とする配信への移行は、Instagramでオーディエンスを築くクリエイターにも具体的な影響を与える。

従来のモデルでは、フォロワーを増やすことが、自分のコンテンツを見ることを明示的に選んだユーザーへ投稿を届けるための主要な手段だった。

好みを基準とするシステムでは、ユーザーの有効なトピックリストに関連カテゴリーが含まれているか、InstagramのAIが投稿のテーマを正しく認識できるかによって、リーチが左右される。

明確に定義できる関心カテゴリーに収まるコンテンツを発信するクリエイターは、この構造の恩恵を受けやすい。

例えば、ユーザーが「風景写真」をトピックリストに追加し、そのカテゴリーのコンテンツを継続して見る場合、関心が明確で意欲の高いオーディエンスシグナルとなる。

一方、簡単に分類できないコンテンツや、関連性の低い複数のテーマを同じアカウントで扱う場合、AIにとってもユーザーにとっても、特定のトピックへ分類しにくくなる。

SocialXpressoによる2026年のアルゴリズム解説では、Instagramのレコメンドエンジンは、直近9〜12件の投稿を部分的な根拠としてアカウントを分類するとされている。

個人的なライフスタイル投稿と、仕事としての写真作品を交互に投稿するアカウントでは、分類が曖昧になる。そのため、その作品と一致するトピックを登録したユーザーに対しても、関心グラフに基づくシステムがコンテンツを表示しにくくなる可能性がある。トピックの明確さ自体が、ランキング上の構造的な優位性になったということだ。

■ユーザーがカテゴリーを削除すれば、過去の反応が強くても表示されにくい

この仕組みには、クリエイター側の弱点もある。ユーザーがコンテンツのカテゴリーを積極的に削除すれば、エンゲージメント指標が高くても、そのクリエイターの作品を実質的に表示対象から外せる。

例えば、ユーザーが「ストリートスタイル」をリストから削除すると、過去にそのコンテンツへ強く反応していたとしても、ストリートスタイル関連の投稿は表示されにくくなる。

これは、一部のクリエイターが抱く懸念とは逆方向に働く仕組みである。同時に、エンゲージメントだけで配信を決めるシステムには存在しなかった、ユーザー側の新たな操作手段でもある。

■「フォローしたアカウントだけ見たい」という要望には応えない

モッセーリ氏が2026年6月10日にThreadsへ投稿した発表で、最も多くの支持を集めたコメントは、「すでにフォローしているアカウントのコンテンツを見たいだけだ」と大文字で訴えるものだった。この要望は広く見られ、その存在も記録されている。

Instagramで、フォローに基づくコンテンツだけを表示する方法は、ホーム画面から「フォロー中」タブへ移動して開くフォローフィードである。「Your Algorithm」はこの要望に応えるものではなく、その目的で設計された機能でもない。

理由は構造的だ。Instagramのエンゲージメントの大部分は現在、レコメンドによって生み出され、それが広告収入にもつながっている。

フォロー済みアカウントの投稿だけを時系列順に表示するプラットフォームは、Metaが現在運営しているものとは根本的に異なるモデルで競争することになる。

モッセーリ氏はこの緊張関係を認めているが、基礎となる構造を変更する意向は示していない。Instagramは今後も、ユーザーがフォローしていないアカウントからのレコメンドを重視するとみられる。

「Your Algorithm」も、フォロー中のアカウントだけを表示するフィードへ戻す手段ではなく、レコメンド優先のシステム上に設けられた好みの調整機能として動作し続ける。

eMarketerは、Instagramの1日当たり平均利用時間について、2026年と2027年を通して17分で横ばいになると予測している。

トピック設定がエンゲージメントを実質的に変えるのか。それとも、多くのユーザーが機能の提供前と変わらず受動的にスクロールし続けるのか。その結果が、Metaがこの方向への投資を継続するかどうかを左右することになる。

■注目ポイントQ&A

●Instagramで「Your Algorithm」のパネルを開くにはどうすればよいですか?

Instagramを開き、「設定」から「コンテンツの設定」へ進み、「Your Algorithm」を選択します。リール、発見タブ、ホームフィードの右上に表示される、ハート付きのスライダー型アイコンから開くこともできます。

パネルには、InstagramのAIが利用行動から推定したトピックが表示されます。トピックをタップして削除したり、検索機能で新しいトピックを追加したりできます。また、特定のコンテンツが繰り返し表示される理由を確認するために、リストを見るだけでも利用できます。

変更は直ちに反映されるとされていますが、フィード上で目に見える変化が現れるまでには、通常、数回のスクロールセッションが必要とされています。

●トピックを削除すれば、本当にフィードは変わりますか?

設定は実際にランキングへ反映されますが、その効果には限界があります。

トピックを削除すると、Instagramの2塔型ニューラルランキングモデルに含まれるユーザー埋め込み情報が変化し、そのカテゴリーのコンテンツが候補検索の基準を超える頻度が低下します。

効果が最も分かりやすいのは、AIの誤分類によって追加され、自分では一度も積極的に反応したことがないトピックを削除した場合です。

日頃から視聴しているコンテンツに対応するトピックを削除した場合は、実際の視聴行動が設定と反対方向のシグナルになります。ランキングシステムは、申告したトピックと並行して、実際のエンゲージメント行動も強く重視するためです。

メリーランド大学の研究に基づけば、この機能は、定着したスクロール習慣を上書きする手段というより、AIの誤認を修正する用途で効果を発揮しやすいと考えられます。

●「Your Algorithm」で、フォロー中のアカウントの投稿だけを表示できますか?

いいえ。「Your Algorithm」が調整するのは、関心トピックに基づくレコメンドです。アカウントのフォロー関係を基準に表示内容を絞り込む機能ではありません。

フォローしているアカウントのコンテンツだけを見るには、ホーム画面から「フォロー中」タブへ移動します。このフィードでは、フォロー済みアカウントの投稿が、ほぼ時系列順に表示されます。

ホームフィードとリールでは、「Your Algorithm」でどのトピックを調整しても、フォローしていないアカウントのコンテンツが引き続き表示されます。

●EUはInstagramのアルゴリズムについて何を指摘しましたか?

欧州委員会は2026年7月10日、自動再生、無限スクロール、高度にパーソナライズされたアルゴリズムによるレコメンドについて、「依存性を生む設計」に当たり、EUデジタルサービス法に違反するとの予備的見解を公表しました。

欧州委員会は、Metaが未成年者や脆弱な立場の成人を含む利用者の身体的・精神的な健康リスクを十分に評価していなかったとも指摘しています。

UPIによると、Metaが反論を提出した後もこの見解が確定した場合、世界全体の年間売上高の最大6%、約120億ドル(約1兆9440億円、1ドル=162円換算)の制裁金が科される可能性があります。

記事公開時点では、この予備的見解によってEU域外の利用者向けレコメンドシステムの変更が直ちに義務付けられるわけではありません。Metaは予備的見解に異議を唱えています。

「Your Algorithm」の基盤にあるエンゲージメント最適化モデルを含め、全利用者向けの仕組みが変わるかどうかは、欧州委員会の最終決定と、その後の対応協議に左右されます。

元記事: Instagram’s Topic Controls Work Only If You Never Actually Watched That Content

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