クリーク・アンド・リバー社、27年2月期1Qは大幅増収増益、業績・配当予想を上方修正、ゲーム・医療好調と高橋書店寄与
2026年7月10日 07:54
(決算速報) クリーク・アンド・リバー社<4763>(東証プライム)は7月9日に27年2月期第1四半期連結業績を発表した。大幅増収増益で過去最高だった。ゲーム&ライツマネジメント、メディカル&ヘルスケアが好調に推移したほか、高橋書店グループも寄与(前期は第2四半期よりPLを新規連結)した。そして中間期・通期業績予想および配当予想を上方修正した。営業利益と経常利益はコスト増加を吸収して2桁増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は6月の年初来安値圏から切り返して反発の動きを強めている。低PERや高配当利回りなども評価材料であり、戻りを試す展開を期待したい。
■27年2月期中間期・通期業績予想および配当予想を上方修正
27年2月期第1四半期の連結業績は売上高が前年同期比23.1%増の170億34百万円、営業利益が51.7%増の22億04百万円、経常利益が52.4%増の21億92百万円、親会社株主帰属四半期純利益が57.2%増の14億86百万円だった。
大幅増収増益で過去最高だった。ゲーム&ライツマネジメント、メディカル&ヘルスケアが好調に推移したほか、高橋書店グループも寄与(前期は第2四半期よりPLを新規連結)した。営業利益7億52百万円増益の要因分析は、C&Rクリエイティブスタジオ移転・増床に伴う費用増加(一時費用・家賃等)で2億80百万円減少、ゲーム子会社の収益貢献で1億36百万円増加、医師紹介事業の好調で2億33百万円増加、高橋書店グループの貢献で2億93百万円増加、その他既存事業の増益で2億66百万円増加、先行投資事業の収益改善で1億05百万円増加だった。なお高橋書店グループ(売上高16億76百万円、営業利益2億93百万円)を除くベースでは売上高は11%増収、営業利益は32%増益だった。
カテゴリ別で見るとゲーム&ライツマネジメントは売上高が21.8%増の49億47百万円、営業利益が25.4%増の4億84百万円だった。ゲーム関連が好調に推移し、C&Rクリエイティブスタジオ移転・増床に伴う費用増加を吸収した。子会社のクレイテックワークスは黒字転換した。新規ゲーム「冒険家エリオットの千年物語」を開発し、26年6月にスクエア・エニックスより発売された。モントリオール支社を通じて海外から開発案件を受託したことも寄与した。
ブロードキャスティング&動画は売上高が7.5%増の37億09百万円、営業利益が3.5%減の1億14百万円だった。利益面は韓国子会社の苦戦により小幅減益だが、売上面はテレビ局向け人材派遣が堅調に推移した。
プロモーション&マーケティングは売上高が6.9%増の21億76百万円、営業利益が29.1%増の2億31百万円だった。企業や官公庁等のプロモーション需要が高水準に推移した。25年10月にクオンと共同で立ち上げたAI駆動型ファンコミュニティモール「りろかる」は10自治体、5団体および複数の企業が導入を決定した。
メディカル&ヘルスケアは売上高が15.7%増の22億43百万円、営業利益が28.9%増の10億38百万円だった。医師紹介事業が順調に伸長して過去最高の業績となった。
AI/DX・ITは売上高が10.1%増の8億35百万円、営業利益が48百万円(前年同期は19百万円の損失)だった。生成AIコンサルティング事業が順調に拡大した。ツールベンダー支援サービス「DXの森」では提携パートナーが順調に拡大した。なお資本提携先のAI企業Intumit社(台湾)は25年7月にTPEx(タイペイ・エクスチェンジ)に上場した。
プロフェッショナル・エージェンシーは売上高が1.4%増の6億18百万円、営業利益が5.7%減の46百万円だった。会計関連は復調傾向だが、法曹関連(弁護士)の人材紹介が低調だった。
Quality of Lifeは売上高が7.1%増の7億01百万円、営業利益が56.3%増の35百万円だった。建築分野の収益が改善した。
インキュベーション&デベロップメントは売上高が3.6倍の21億25百万円、営業利益が2億97百万円(前年同期は62百万円の損失)だった。高橋書店グループ(前年同期はBSのみ連結)が寄与した。高橋書店グループ以外は先行投資段階である。なお高橋書店グループの業績は、第2四半期(4~6月分を連結)が出版業界特有の商慣習によって出荷した商品の返品が集中する時期となるため営業損益が一時的に赤字となるが、第3四半期(7~9月分を連結)は手帳・カレンダーの出荷が本格化して売上高・営業利益とも大幅に増加する。
報告セグメント別(決算短信ベース)で見ると、日本クリエイティブ分野は売上高が14.2%増の105億64百万円で営業利益(全社費用等調整前)が23.1%増の8億18百万円、韓国クリエイティブ分野は売上高が5.2%増の8億02百万円で営業利益が18百万円の損失(前年同期は5百万円の損失)、医療分野は売上高が15.6%増の22億39百万円で営業利益が28.9%増の10億38百万円、会計・法曹分野は売上高が1.1%増の6億12百万円で営業利益が5.7%減の45百万円、CRES分野は売上高が17億45百万円(同12百万円)で営業利益が3億10百万円(同8百万円の損失)、その他の事業は売上高が15.9%減の10億69百万円で営業利益が10百万円(同40百万円の損失)だった。
第1四半期が好調に推移したため26年7月9日付で中間期・通期業績予想を上方修正し、修正後の通期連結業績予想は売上高が前期比7.5%増の660億円、営業利益が10.4%増の54億50百万円、経常利益が10.9%増の53億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が16.0%減の34億50百万円とした。配当予想も26年7月9日付で期末1円上方修正して、前期比1円増配の51円(期末一括)とした。予想配当性向は31.3%となる。
前回予想(26年4月9日付の期初公表値)に対して売上高を5億円、営業利益を2億円、経常利益を2億円、親会社株主帰属当期純利益を1億円、それぞれ上方修正した。第1四半期の好調分を増額し、第2四半期以降の計画を据え置いた。
修正後のカテゴリ別計画(27年2月期より一部の事業を組み替えたため前期比増減率は遡及調整後)は、ゲーム&ライツマネジメントの売上高が6.9%増の191億円で営業利益が8.4%増の17億25百万円、ブロードキャスティング&動画の売上高が2.9%増の145億円で営業利益が8.0%増の6億12百万円、プロモーション&マーケティングの売上高が6.1%増の92億円で営業利益が10.0%増の9億15百万円、メディカル&ヘルスケアの売上高が11.8%増の64億70百万円で営業利益が19.7%増の17億20百万円、AI/DX・ITの売上高が10.9%増の36億80百万円で営業利益が93.7%増の1億90百万円、プロフェッショナル・エージェンシーの売上高が6.4%増の25億円で営業利益が50.1%増の1億50百万円、Quality of Lifeの売上高が7.1%増の28億40百万円で営業利益が74.5%増の1億25百万円、インキュベーション&デベロップメントの売上高が21.8%増の97億45百万円で営業利益が42.6%増の6億80百万円としている。
親会社株主帰属当期純利益は前期の一過性要因が剥落して減益だが、売上高は各事業が順調に成長して増収、営業利益と経常利益はクリエイティブスタジオ移転・拡張に伴うコスト増加などを吸収して2桁増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株価は反発の動き
株価は6月の年初来安値圏から切り返して反発の動きを強めている。低PERや高配当利回りなども評価材料であり、戻りを試す展開を期待したい。7月9日の終値は1334円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS163円05銭で算出)は約8倍、今期予想配当利回り(会社予想の51円で算出)は約3.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS902円86銭で算出)は約1.5倍、そして時価総額は約307億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)