【注目銘柄】東和薬品は6連騰、田辺ファーマファクトリー子会社化で最高純益更新期待を見直す

2026年7月7日 08:31

■75日移動平均線を約2カ月ぶりに上抜く

 東和薬品<4553>(東証プライム)は、前日6日に255円高の4180円と6営業日続伸して引け、東証プライム市場の値上がり率ランキングで第18位に入った。このところ同社株の上値抵抗線となっていた75日移動平均線を約2カ月ぶりに上抜いた。

■田辺ファーマファクトリー子会社化で成長力を評価

 今年7月3日に発表した田辺ファーマファクトリー(大阪市中央区)の株式取得による子会社化、17成分・35品目の製造販売承認の承継により、同社の中期的な業績成長力が高まるとして、バリュー株買いが増勢となった。さらに、今2027年3月期業績も続伸し、純利益は前期に計上したのれん減損損失が一巡して前期比4倍超とV字回復し、2期ぶりに過去最高を更新すると予想されていることも見直されている。

■前期計上ののれん減損損失が一巡し今期純利益は4倍増益

 今回子会社化する田辺ファーマファクトリーは、医薬品の製造・販売・輸入を展開しており、M&Aにより17成分・35品目にわたる製造販売承認も承継する。これにより東和薬品のポートフォリオ拡充や品目統合、生産効率の向上が図られるとともに、生産能力も強化される。

■2036年度に300億錠体制を目標

 田辺ファーマファクトリーへの増産投資により、2036年度には同社単独で40億錠~50億錠の生産能力を目指す。さらに、自社3工場を含めた今2027年3月期の目標生産量計画170億錠(前期比8.29%増)を、2030年度に240億錠、2036年度に300億錠へ引き上げることを目標としており、大きな戦力となる。株式の取得価額は非公表としているが、のれん損失が発生すると見込んでいる。

■新規収載品と生産能力増強が今期業績を押し上げ

 一方、今2027年3月期業績は、売り上げ3040億円(前期比11.1%増)、営業利益320億円(同38.1%増)、経常利益300億円(同6.8%増)、純利益215億円(同4.09倍)と予想している。今年3月の抗血小板剤を含め、6月までに8成分16品目が薬価に追補収載され、初年度売り上げ138億円を計画する。自社3工場の生産能力が前期比8.29%増、他社製造委託分も含めて180億錠(同9.5%増)となることなども寄与する。

■三生医薬の減損一巡で利益負担が軽減

 純利益は、2022年2月に476億9400万円で株式を取得して子会社化した三生医薬(静岡県富士市)ののれん減損損失147億円を前期に計上して大幅減益となったが、今期はこの一巡でV字回復する。同子会社ののれん償却費も、前期の53億円から今期は12億円へ負担減が見込まれている。

■年初来高値から年初来安値への調整幅の3分の2戻しを達成し全値戻しから上値チャレンジ

 株価は、今年5月発表の前期業績の下方修正で長大陰線を引き、年初来安値3240円へ急落した。一方、それ以外の好材料には高値反応しており、前期第2四半期の好決算では3755円、大塚製薬との協業体制構築の基本合意では3775円、前期第3四半期の好決算では年初来高値4490円まで買われた。

■75日線突破で年初来高値奪回を意識

 前期業績の下方修正で突っ込んだ年初来安値からは、今期純利益のV字回復予想を手掛かりに3985円までリバウンドし、薬価追補収載では4105円へ上値を伸ばした。足元の3900円台固めから、田辺ファーマファクトリー子会社化を受けて4100円台に乗せ、このところの上値抵抗線だった75日線を一気にブレークした。年初来高値から年初来安値への調整幅の3分の2戻しをクリアしたここからは、全値戻しから一段の上値追いへ騰勢を強める展開が見込まれる。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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