NTT・KDDI・ソフトバンク、高配当通信株は“成長株化”するのか AI投資が分岐点
2026年6月20日 09:45
高配当銘柄として人気の通信株に再び注目が集まっている。NTT、KDDI、ソフトバンクの3社は安定した通信収益を持つ一方、近年はAIやデータセンター関連投資にも力を入れている。株主還元の強化も続いており、高配当銘柄としての魅力と成長期待をあわせ持つ存在だ。
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高配当の通信株がまだ上がるのかを考えるうえでは、株主還元とAI投資の成果が分かれ目になりそうだ。
■NTTはAI関連投資での成長が焦点
NTTは、AI時代の通信インフラ企業としての変化が注目される。
2025年にはNTTデータグループを完全子会社化し、グループ一体での成長戦略を進めている。次世代通信基盤「IOWN」やデータセンター事業への投資も拡大しており、通信会社からICTインフラ企業への転換を目指している。
NTT株価を見るうえでは、安定した配当に加え、AI関連投資をどこまで成長につなげられるかが焦点になりそうだ。
■KDDIは通信以外の事業成長に注目
KDDIは、通信以外の収益源を広げている点が特徴になる。
金融や決済、ローソンとの連携など、通信事業に依存しない収益基盤の拡大を進めている。通信料金競争が一巡する中、非通信分野の成長が利益を支える構図だ。
KDDI株価を見るうえでは、安定配当を維持しながら、通信以外の事業をどこまで伸ばせるかが重要になる。
■ソフトバンクはAI投資の収益化が注目点
ソフトバンクは、高い株主還元と成長投資の両立が評価軸になる。
PayPay経済圏の拡大に加え、AIデータセンターや生成AI関連投資にも積極的だ。一方で、成長投資が先行する局面では利益への反映に時間がかかる可能性もある。
ソフトバンク株価を見るうえでは、AI投資をどこまで収益化できるかが注目点になりそうだ。
■投資家の注目ポイントは
投資家目線では、今後の通信株を見るうえで3つの点を確認したい。
1つは、自社株買いや増配などの株主還元を継続できるか。2つ目は、AIやデータセンターへの投資が収益成長につながるか。3つ目は、通信以外の事業が新たな利益源として定着するかである。
通信株は高配当銘柄としての魅力がある一方、今後の株価は配当利回りだけでは決まらない。株主還元を維持しながら、AI時代の成長をどこまで取り込めるかが、NTT・KDDI・ソフトバンクの明暗を分けるポイントになりそうだ。(記事:林田孝治・記事一覧を見る)