為替週間見通し:ドルは伸び悩みか、米インフレ圧力も日本の介入なら急落に警戒

2026年6月13日 15:52

*15:52JST 為替週間見通し:ドルは伸び悩みか、米インフレ圧力も日本の介入なら急落に警戒

■トランプ発言に翻弄された1週間、日銀・FOMC前に160円を巡る攻防続く

今週(6月8日-12日)の米ドル・円は160円を中心に荒い値動きとなった。週前半は米・イランの軍事的緊張が続く中での有事のドル買いが支えとなり、160円台での底堅い推移が続いた。11日には米5月PPIが22年11月以来の高い伸びを記録したことでインフレ懸念が再燃、米連邦準備制度理事会(FRB)の年内利上げ観測を背景にドル買いが加速して一時160円59銭まで上昇した。しかし、トランプ米大統領がイランとの合意間近を表明し対イラン攻撃の中止を発表すると、原油価格が急落、ドル売りが進んで一時159円94銭まで急反落した。週末は米・イラン戦闘終結合意期待のドル売りが続かず160円台前半に戻したが、来週の日銀金融政策決定会合と米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に様子見姿勢が強まった。

12日のニューヨーク外為市場でドル・円は160円33銭へ上昇後、160円16銭まで反落し、160円23銭で引けた。

【来週の見通し】
■ドルは伸び悩みか、米インフレ圧力も日本の介入なら急落に警戒

来週の米ドル・円は伸び悩みか。日銀金融政策決定会合とFOMCを受け、161円を目指す展開。ただ、日本の為替介入が警戒され、上値の重さが目立ちそうだ。15-16日開催予定の日銀金融政策決定会合では、0.25%の政策金利引き上げが見込まれる。年内に追加利上げを示唆する見通しだが、すでに市場は織り込み済み。植田総裁は入院治療のため欠席で、タカ派的なメッセージは発信しにくい。FRBは16-17日開催予定のFOMCで、政策金利据え置きの公算。ただ、声明や議長会見では、インフレ圧力を背景に年内利上げが示唆される可能性があろう。その際にはドル買い優勢となり、ドル・円は161円を目指す展開に。ドル・円は4月30日に介入が実施された際の160円72銭が視野に入っている。政府は24年に160円台、161円台で介入に踏み切った経緯があり、現行水準では介入が強く意識される展開が続くだろう。もっとも、実弾介入により4-5円急落しても、米国のインフレ圧力で、市場の思惑通りにFRBが今後の引き締めに前向きならドル買いに振れやすい。そのため、日本の為替介入の効果は限定的となる可能性にも目を向けたい。

【日銀金融政策決定会合】(15-16日開催予定)
15-16日開催の日銀金融政策決定会合では0.25%の利上げが予想される。植田日銀総裁は入院のため票決に参加できず、引き締め姿勢維持のメッセージは限定的で円買いは想定内に。

【米・連邦公開市場委員会(FOMC)】(16-17日開催予定)
FRBは16-17日にFOMCを開催し、現行政策を維持する見通し。今後についてタカ派的な政策スタンスが示されれば、ドル買い要因となりそうだ。

・154円00銭-162円00銭

○上値・下値ポイント一覧
上値ポイント:159.50、160.00、161.00、162.00、163.00
下値ポイント:158.50、158.00、157.00、156.00、155.00

【ドル買い要因】
・米国における年内利上げ観測
・原油高は日本経済を著しく圧迫するとの見方
・中東紛争の長期化

【ドル売り要因】
・過度な円安を是正するために日本が為替介入を行う可能性
・中東紛争終結への期待、原油安
・日本銀行による6月追加利上げの可能性《FA》

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