エヌビディアだけではないAI相場 広がる「関連銘柄」という投資視点
2026年6月10日 13:59
生成AIブームを背景に、米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)の存在感が高まっている。AI向け半導体需要の拡大を追い風に業績を伸ばし、世界中の投資家から注目を集める存在となった。
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新NISAをきっかけに投資を始めた人の中にも、「AI関連株に投資したい」と考える人は少なくないだろう。
しかし、投資初心者が見落としやすいのは、注目銘柄の株価上昇の背景には、多くの関連企業が存在するという点である。
エヌビディアが製造するGPU(画像処理半導体)は、生成AIの学習や運用に欠かせない存在だ。そのため、AI需要が拡大すればGPUの需要も増加する。しかしGPUを作るためには、半導体製造装置や検査装置など多くの関連産業が必要となる。
例えば、半導体製造装置を手掛ける東京エレクトロンや、半導体検査装置で高いシェアを持つアドバンテスト、半導体の切断や研削装置を提供するディスコなどは、AI市場拡大の恩恵を受ける企業として市場で注目されている。
またAIの普及によって増加するのは、半導体需要だけではない。生成AIを動かすためには大量のサーバーやデータセンターが必要となる。そこで重要になるのが通信インフラだ。光ファイバー関連製品を手掛けるフジクラなども、AI市場の拡大とともに注目を集めている。
このように、株式市場では主役企業だけでなく、その成長を支える企業にも資金が向かうことがある。投資初心者は「今上がっている銘柄」に目を奪われがちだが、その背景にある産業構造まで目を向けることで、投資先を見る視野は大きく広がる。
新NISAでは、つみたて投資枠を活用したインデックス投資が人気を集めている。一方で、成長投資枠では個別株への投資も可能である。AI市場の成長に期待する場合でも、単に話題の企業を追いかけるだけではなく、その企業と関連する産業や企業群を理解することが重要だ。
投資で重要なのは、「何が上がったか」だけではない。
「なぜ上がったのか」を考えることで、その背景にある産業構造や関連企業が見えてくる。
その企業は何を作っているのか。その製品を作るためには何が必要なのか。その製品はどこで使われるのか。そして、その製品が普及すると何が増えるのか。
こうした関連性を探る習慣は、投資対象を理解するうえで役立つだけでなく、新たな投資機会を発見するきっかけにもなる。上昇銘柄を追うだけでなく、その周辺を分析する視点も投資判断に役立つだろう。