科研製薬、「KP-483」の非臨床試験および国内第I相試験結果をASCO2026で発表
2026年6月2日 07:34
■既存のがん免疫療法との併用による相乗効果が期待
科研製薬<4521>(東証プライム)は1日、同社が創製したEP4アンタゴニストKP-483の非臨床試験および固形がんを対象とした国内第I相試験の結果が、米国シカゴで開催されたAmerican Society of Clinical Oncology(ASCO)2026で発表されたと明らかにした。
国内第I相試験は、固形がん患者を対象とした3+3デザインの用量漸増試験で、50mgから800mgまでの各用量でKP-483を1日1回経口投与し、安全性、薬物動態、予備的有効性を評価した。安全性では19例のいずれの用量においても用量制限毒性(DLT)は認められず、薬物動態では半減期(T1/2)が7.9~12.8時間であった。有効性はRECISTv1.1に基づき評価され、最良総合評価はSDが4例、PRが1例であった。
非臨床試験では、KP-483がin vitroで高いEP4アンタゴニスト活性を示したほか、担癌マウスモデルにおいて単剤で用量依存的な抗腫瘍効果を示した。また、免疫チェックポイント阻害剤(ICI)との併用により、ICI単剤またはKP-483単剤を上回る抗腫瘍効果が確認された。
KP-483は、がん細胞が免疫から逃れる仕組みに関与するEP4を阻害し、免疫細胞を活性化させることで抗腫瘍効果を発揮する経口投与可能なEP4アンタゴニストである。既存のがん免疫療法との併用による相乗効果が期待されており、科研製薬は今後の開発を継続するとしている。
同社は、今回のASCOでの発表を踏まえ、KP-483の臨床開発をさらに進める方針であり、がん免疫領域における新たな治療選択肢として期待が高まっている。 (情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)