ナフサ不足がカルビー包装にも影響、化学株の動きはどうなる?

2026年5月30日 19:56

 中東情勢を受け、ナフサ不足への警戒が高まっている。カルビーは原材料調達の不安定化を受け、一部商品の包装を2色印刷に変更すると発表するなど、企業にも影響が出ている。

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 ナフサは石油化学製品の基礎原料であり、化学株を見るうえでは供給不安と価格転嫁力が焦点になりそうだ。

■ナフサ不足の影響は

 ナフサとは、原油を精製する過程で得られる石油製品の1つである。エチレンやプロピレンなどの基礎化学品の原料となり、包装材、自動車部品、建材、日用品など多くの製品に使われる。

 日本はナフサ調達を中東に依存しており、供給不安が長引けば製造業全体に波及しやすい。政府は代替調達を進めているが、中東以外からのナフサ確保にはなお課題があるとみられる。

 化学株では、三菱ケミカルグループ、住友化学、三井化学などが影響を受けやすい。

 ナフサ価格が上がれば原材料コストの増加要因となり、供給不足が起きれば生産量にも影響しかねない。原油価格が落ち着けば採算改善への期待も出やすい一方、供給不安が長引けば単純なコスト低下だけでは語れない。化学株の株価を見るうえでは、ナフサ調達と製品価格への転嫁力が重要になる。

 影響は化学メーカーだけにとどまらない。ナフサ由来の化学製品は、自動車部品、食品包装、住宅建材、日用品など幅広い分野で使われるためだ。

 実際、カルビーは中東情勢の緊迫化に伴う一部原材料の調達不安定化を受け、ポテトチップスやかっぱえびせん、フルグラなど14品のパッケージを2色印刷に変更するとしている。店頭では5月25日週から順次切り替わる予定で、身近な商品にも供給不安の影響が表れ始めている。

■投資家の注目ポイントは

 投資家目線では、ナフサ不足懸念を見るうえで3つの点を確認したい。

 1つは、中東以外からの調達確保が進むか。2つ目は、三菱ケミカルグループ、住友化学、三井化学などが価格転嫁をどこまで進められるか。3つ目は、自動車や包装材など下流産業への影響がどこまで広がるかである。

 ナフサ不足は一時的な供給不安にとどまる可能性もあるが、長引けば日本株の見方を変える材料になり得る。今後の化学株の分かれ目は、原材料高そのものより、価格転嫁と供給網の強さにありそうだ。(記事:林田孝治・記事一覧を見る

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