AI関連株は「半導体の次」へ 新NISAで見逃しやすい電力関連株

2026年5月29日 15:51

 生成AIブームを背景に、AI関連株への注目が続いている。特に米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)の株価上昇は象徴的で、新NISAをきっかけに投資を始めた層の間でも、AI関連への関心は強い。

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 一方、株式市場ではすでに「半導体の次」を意識した動きも広がりつつある。今後のAI投資では、電力やインフラ関連株にも目を向けたい。

 その理由は、AI普及に伴う電力需要の拡大である。

■増える電力需要

 ChatGPTなどの生成AIは、大規模データセンターによって支えられている。

 国際エネルギー機関(IEA)が2025年4月に公表した「Energy and AI」では、世界のデータセンター電力消費量は、2030年までに現在の2倍以上へ拡大する可能性が示された。AI利用が増えるほどサーバー需要も拡大し、膨大な電力が必要になる構図だ。

 こうした流れを受け、株式市場でも物色の裾野が広がり始めた。これまではGPUや半導体製造装置関連に資金が集中していたが、現在は送電設備や変圧器、冷却設備など、AIインフラを支える分野にも関心が広がっている。

■注目銘柄は?

 国内市場でも、日立製作所や住友電気工業など、重電・電線関連株への注目は徐々に高まっている。

 日立製作所は電力・エネルギー分野を重点事業の一つとして位置付けており、送配電設備更新需要の拡大も追い風となっている。住友電気工業についても、データセンター関連需要への期待感から株価が急伸する場面がみられた。投資家向け資料では、生成AI普及によるデータセンター需要拡大への期待も示されている。

 市場関係者の間では、「半導体株の上昇一巡後の受け皿として、電力インフラ関連に資金が向かう可能性もある」との見方も出ている。AI市場が拡大するほど、それを支えるインフラ需要も増加しやすいためだ。

■AI・半導体の次の戦略

 一方、新NISAから投資を始めた層の間では、「AI関連=半導体株」というイメージが強い。実際、エヌビディアをはじめとした有名AI関連株は話題性も高く、SNSでも情報を見かけやすい。

 ただNVIDIAの2026年度第1四半期決算では、売上高が前年同期比69%増となるなど好調だった一方、市場では高い成長期待をすでに織り込んでいるとの見方もあり、株価の反応は限定的だった。

 NISAの成長投資枠では個別株も購入できる。AIインフラ関連株を中長期で保有するという考え方は、非課税メリットとの相性も悪くない。もちろん、AI関連株全体が今後も上昇を続ける保証はなく、期待先行で値動きが大きくなる局面もありそうだ。

 今後は、電力・インフラ関連企業の決算で、データセンター向け需要や受注動向がどこまで示されるかも、次の注目点となりそうだ。

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