【注目銘柄】井村屋グループは酷暑日を先取り、「あずきバー」製造能力増強を手掛かりに安値逆張りも一法

2026年5月22日 08:13

■猛暑関連株として「あずきバー」需要に期待

 井村屋グループ<2209>(東証プライム)は、前日21日に1円安の2243円と小幅続落して引け、5月18日に売られた年初来安値2222円を再びうかがった。5月21日の最高気温が16度と3月下旬並みにとどまり、前々日20日の30度から急低下したことが響き、猛暑関連のシーズンストック人気は空振りとなり、売りが優勢となった。

 ただ、気象庁が5月19日に発表した3カ月予報では、6月、7月、8月とも全国的に気温が高くなる確率を60~70%と見通している。今夏の猛暑到来を先取りした安値逆張りにも一考の余地がありそうだ。

 今夏は、気温が40度以上となる日を「酷暑日」と呼ぶ動きもあり、地球温暖化の影響で「酷暑日」の頻発も想定される。こうした環境は、同社の夏場の主力商品「あずきバー」の販売増を後押しする可能性がある。さらに、「あずきバー」増産のための新工場が今年6月に竣工することや、今2027年3月期の純利益が連続で過去最高を更新する見通しであることも、買い材料として見直されそうだ。

■前期は過去最高の3億3500万本を販売、「酷暑日」頻発ならさらに増販も

 「あずきバー」は、前2026年3月期に過去最高となる3億3500万本の販売本数を達成した。気温が22度~23度を超えるとアイスクリームの販売が伸び、30度を超えると氷菓やかき氷の売り上げが拡大するといわれている。昨年2025年は記録的な猛暑で全国各地に真夏日が続出し、一部地域では40度を超えて最高気温を更新するケースもあり、販売を後押しした。

 この好調を受け、同社は昨年10月に前2026年3月期の第2四半期累計業績を上方修正した。さらに販売拡大に対応し、製造能力増強のため本社工場敷地内に新工場を建設しており、今年6月に竣工する予定だ。今年の酷暑需要に先手を打つ体制を整えている。

 一方、今2027年3月期業績は、売り上げ560億円(前期比4.2%増)、営業利益33億円(同3.7%増)、経常利益34億円(同3.8%減)、純利益24億円(同0.4%増)と、やや保守的な予想となっている。原材料価格の上昇や物流費の負担増が続いているためだが、純利益は小幅ながら前期に続いて過去最高を更新する見通しだ。

 夏場の「あずきバー」の販売動向次第では、前期業績と同様に期中の業績上振れの可能性もある。なお、今期配当は前期実績と同じ年間38円を予定し、株主優待制度の拡充も発表している。

■PERは11倍台と売られ過ぎを示唆、昨年来高値奪回にチャレンジ

 株価は、昨2025年の猛暑関連株人気に、前期第2四半期累計業績の上方修正が重なり、昨年来高値2684円まで買い進まれた。その後は2500円台でもみ合う中段固めが続いたが、配当権利落ちに加え、今期業績の保守的な予想が響き、年初来安値2222円まで調整した。PERは11.9倍と下げ過ぎを示唆しており、気温上昇とともにリバウンド幅を拡大し、昨年来高値奪回にチャレンジしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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