加賀電子、26年3月期は大幅増収増益、電子部品・情報機器事業の好調が寄与、27年3月期も営業増益予想

2026年5月18日 07:44

(決算速報)  加賀電子<8154>(東証プライム)は5月14日に26年3月期連結業績を発表した。大幅増収増益だった。電子部品事業や情報機器事業が好調に推移し、M&A効果も寄与した。配当は5月14日付で上方修正して大幅増配とした。27年3月期は前期のスポット売上の反動などにより減収、小幅営業増益、小幅経常減益、前期計上ののれん発生益の剥落により最終減益予想としている。ただし保守的だろう。また5月15日に新光商事<8141>に対するTOBを発表した。完全子会社化予定で新光商事は賛同意見を表明した。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は地合い悪化の影響を受けた3月の直近安値圏から急反発して最高値を更新した。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■26年3月期大幅増益・増配、27年3月期小幅営業増益予想だが保守的

 26年3月期の連結業績は売上高が前期比20.3%増の6589億41百万円、営業利益が17.9%増の278億24百万円、経常利益が32.5%増の299億30百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が82.0%増の310億99百万円だった。配当については5月14日付で期末10円上方修正して、24年10月1日付の株式2分割遡及換算後で前期比30円増配の140円(第2四半期末60円=普通配当55円+特別配当5円、期末80円=普通配当55円+特別配当25円)とした。配当性向は22.3%(負ののれん発生益等調整後では30.3%)となる。

 大幅増収増益だった。売上面は電子部品事業や情報機器事業が好調に推移し、M&A効果(第2四半期から協栄産業を連結化)も寄与した。営業利益は増収効果で販管費の増加を吸収した。営業利益42億円増益の要因分析は、スポット売上による売上総利益で22億円増益、販売数量増加による売上総利益増加で92億円増益、販売ミックス改善による売上総利益増加で23億円増益、販管費増加で95億円減益(うち協栄産業連結により56億円減益)としている。特別利益では負ののれん発生益77億97百万円を計上したほか、政策保有株式縮減に伴って投資有価証券売却益が9億09百万円増加(前期は7億54百万円、当期は16億63百万円)した。

 電子部品事業は売上高が20.3%増の5688億34百万円で、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が14.0%増の193億04百万円だった。部品販売ビジネスは協栄産業を第2四半期より新規連結したことに加え、汎用メモリ需給逼迫に対応したスポット販売が寄与した。EMSビジネスは車載向け一部顧客で需要減少したが、医療機器向けや空調機器向けが好調に推移した。

 情報機器事業は売上高が27.0%増の541億82百万円、利益が34.4%増の44億44百万円だった。パソコン販売ビジネスは教育機関向けが受託校数拡大、量販店向けがAIパソコンなど新製品効果により好調だった。また携帯端末向けセキュリティソフト販売が増収に寄与した。電気・通信機器設置ビジネスでは大手コンビニ・金融機関向けLED工事が好調に推移し、太陽光パネル・受変電工事も堅調だった。

 ソフトウェア事業は売上高が2.4%減の33億07百万円、利益が28.2%減の3億65百万円だった。前期の大型案件の反動で減収減益だった。

 その他事業(エレクトロニクス機器修理・サポート、アミューズメント機器製造・販売、スポーツ用品販売など)は売上高が13.1%増の326億17百万円、利益が28.8%増の34億87百万円だった。大幅増収増益だった。新品PC製品の値上げを背景に、PC製品やPC周辺機器のリサイクル・リユースビジネスが好調に推移した。

 会社別の営業利益(連結調整前)は加賀電子が9.5%増の217億40百万円、加賀FEIが79.9%増の33億46百万円、エクセルが7.8%減の15億17百万円、協栄産業が11億28百万円だった。中計セグメント別の営業利益(同)は電子部品が22.6%増の125億42百万円、EMSが7.7%増の79億41百万円、CSI(コンシューマー&システムインテグレーター)が34.4%増の44億44百万円、その他が9.2%増の27億71百万円だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が1380億86百万円で営業利益が64億84百万円、第2四半期は売上高が1508億72百万円で営業利益が65億64百万円、第3四半期は売上高が1565億16百万円で営業利益が64億円、第4四半期は売上高が2134億66百万円で営業利益が83億74百万円だった。

 27年3月期の連結業績予想は売上高が前期比2.1%減の6450億円、営業利益が2.4%増の285億円、経常利益が6.5%減の280億円、親会社株主帰属当期純利益が35.7%減の200億円としている。配当予想は前期と同額の140円(第2四半期末70円、期末70円)としている。予想配当性向は33.4%となる。

 セグメント別の計画は、電子部品事業の売上高が3.3%減の5500億円でセグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が3.6%増の200億円、情報機器事業の売上高が6.1%増の575億円で利益が12.5%増の50億円、ソフトウェア事業の売上高が5.8%増の35億円で利益が36.7%増の5億円、その他事業の売上高が4.2%増の340億円で利益が14.0%減の30億円としている。

 27年3月期は、前期のスポット売上の反動などにより減収、小幅営業増益、小幅経常減益、前期計上ののれん発生益の剥落により最終減益予想としている。営業利益7億円増益の要因分析(計画)は、前期のスポット売上剥落で22億円減益、販売数量・販売ミックス効果で28億円増益、販管費は前年並みとしている。ただし保守的であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は地合い悪化の影響を受けた3月の直近安値圏から急反発して最高値を更新した。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。5月15日の終値は4200円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS419円65銭で算出)は約10倍、今期予想配当利回り(会社予想の140円で算出)は約3.3%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS3850円35銭で算出)は約1.1倍、そして時価総額は約2204億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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