京写、26年3月期は受注増加と販売価格適正化で計画を上回る着地、27年3月期は大幅増益・増配予想
2026年5月18日 07:43
(決算速報) 京写<6837>(東証スタンダード)は5月15日に26年3月期連結業績を発表した。前期比では自動車関連の需要低迷などで減収減益だったが、前回予想(3月13日付の修正値)を上回る水準で着地した。期末に向けて受注増加と販売価格適正化が進展したほか、メキシコでの治具生産終了に伴う損失が想定を下回ったことも寄与した。そして27年3月期は大幅増益・増配予想としている。積極的な事業展開で収益回復基調だろう。株価は年初来安値圏だが下値固め完了して反発の動きを強めている。1倍割れの低PBRなど指標面の割安感も評価材料であり、出直りを期待したい。
■26年3月期は減益だが上振れ着地、27年3月期は大幅増益・増配予想
26年3月期の連結業績は売上高が前期比5.8%減の246億97百万円、営業利益が35.4%減の8億25百万円、経常利益が44.9%減の5億47百万円、親会社株主帰属当期純利益が87.3%減の78百万円だった。配当は前期比6円減配の5円(期末一括)とした。配当性向は93.0%となる。
前期比では国内外における自動車関連の需要低迷のほか、国内における金属基板の量産立ち上げ費用の増加、インドネシアにおける設備増強に伴う稼働調整、さらに原材料価格高騰なども影響して減収減益だった。ただし前回予想(3月13日付の修正値、売上高240億円、営業利益7億円、経常利益4億60百万円、親会社株主帰属当期純利益60百万円の損失)を上回る水準で着地した。売上高は6億97百万円、営業利益は1億25百万円、経常利益は87百万円、親会社株主帰属当期純利益は1億38百万円それぞれ上回った。期末に向けて受注増加と販売価格適正化が進展したほか、メキシコでの治具生産終了に伴う損失が想定を下回ったことも寄与した。
地域別セグメント業績(売上高はセグメント間内部取引を含む)は、日本の売上高が前期比5.1%増の106億72百万円で営業利益が39百万円の損失(前期は2億18百万円の損失)、中国の売上高が12.0%減の126億34百万円で営業利益が26.9%減の8億62百万円、インドネシアの売上高が2.5%減の27億61百万円で営業利益が1億62百万円の損失(同6百万円)、メキシコの売上高が15.0%減の1億35百万円で営業利益が6百万円の損失(同7百万円の損失)、ベトナムの売上高が9.0%減の39億09百万円で営業利益が57.7%減の1億18百万円だった。
日本は増収・損失縮小だった。売上面は家電製品や電子部品向けの金属基板が増加したほか、自動車分野の基板新規受注も寄与した。実装関連はAIサーバー向けが増加したが、産業機器向けが減少した。利益面は金属基板の量産立ち上げ費用の増加、原材料価格高騰などの影響があったが、増収効果に加え、販売価格適正化やコスト改善への取り組みが寄与した。海外は自動車向け金属基板が増加したが、全体として受注が減少したことに加え、インドネシアにおける設備増強に伴う稼働調整などが影響した。
製品別の売上高は片面板が前期比2.6%減の101億76百万円、両面板(多層板と銀スルーホール基板を含む)が11.1%減の96億61百万円、アルミ基板が13.7%増の16億83百万円、実装関連が4.4%減の25億27百万円、その他が18.0%減の6億48百万円で、用途別の売上高は自動車関連が11.1%減の102億02百万円、家電製品が11.8%増の54億49百万円、事務機関連が14.6%減の30億75百万円、電子部品が16.4%減の13億86百万円、電気機器が19.9%減の6億56百万円、その他(映像機器、音響機器、アミューズメントなど)が21.6%増の14億02百万円、実装関連が4.4%減の25億27百万円だった。
全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高61億18百万円で営業利益1億83百万円、第2四半期は売上高62億33百万円で営業利益1億55百万円、第3四半期は売上高61億75百万円で営業利益2億18百万円、第4四半期は売上高61億71百万円で営業利益2億69百万円だった。
27年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比1.2%増の250億円、営業利益が33.2%増の11億円、経常利益が46.2%増の8億円、親会社株主帰属当期純利益が5.5倍の4億30百万円としている。配当予想は前期比4円増配の9円(期末一括)としている。予想配当性向は30.5%となる。
27年3月期は大幅増益・増配予想としている。売上面は小幅増収だが、利益面は販売価格適正化やコスト改善に継続的に取り組むほか、前期の一過性要因(国内における金属基板の量産立ち上げ費用の増加、インドネシアにおける設備増強に伴う稼働調整)の影響が一巡することも寄与する。積極的な事業展開で収益回復基調だろう。
■株価は下値固め完了して反発の動き
株価は年初来安値圏だが下値固め完了して反発の動きを強めている。1倍割れの低PBRなど指標面の割安感も評価材料であり、出直りを期待したい。5月15日の終値は300円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS29円51銭で算出)は約10倍、今期予想配当利回り(会社予想の9円で算出)は約3.0%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS677円93銭で算出)は約0.4倍、そして時価総額は約44億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)