日本エンタープライズ、26年5月期は大幅増益見込み、キッティング支援拡大と自社IP活用で成長基盤を強化

2026年5月13日 07:46

 日本エンタープライズ<4829>(東証スタンダード)は、コンテンツサービスやビジネスサポートサービス等のクリエーション事業、およびシステム開発サービスや業務支援サービス等のソリューション事業を展開している。26年5月期は期初計画を下回るものの、前期比では大幅増益の見込みだ。さらに27年5月期も積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は2月の年初来高値圏から反落して水準を切り下げる形だったが、調整一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。

■クリエーション事業およびソリューション事業を展開

 同社はコンシューマ向けコンテンツプロバイダを起点に法人向けソリューションへと事業領域を拡大し、現在はコンテンツサービスやビジネスサポートサービス等のクリエーション事業、およびシステム開発サービスや業務支援サービス等のソリューション事業を展開している。

 主なグループ企業は連結子会社のダイブ、フォー・クオリア、and One 会津ラボ、プロモート、いなせり、アップデートサポート、スマート・コミュニティ・サポート、非連結子会社のNEインベストメント(25年12月にNE銀潤の商号を変更)、Dive Global Accessである。また25年11月にリユース店「ブランドラボ」のFC店を運営するSME(岐阜県)を子会社化、26年4月に情報セキュリティ関連サービスを提供する子会社セキュア・バンクを設立した。

 25年5月期のセグメント別売上高は、クリエーション事業(一般消費者向けのコンテンツサービス、法人向けのビジネスサポートサービスなど)が17億99百万円で、内訳はコンテンツサービスが10億54百万円、ビジネスサポートサービスが6億84百万円、再生可能エネルギーが60百万円、ソリューション事業(法人向けのシステム受託開発・運用など)が26億42百万円で、内訳はシステム開発サービスが19億16百万円、業務支援サービスが6億49百万円、その他サービスが76百万円だった。

■クリエーション事業は自社IPを活用したサービスを提供

 クリエーション事業は、BtoCのコンテンツサービス(ゲーム・総合電子書籍等のエンターテインメント関連、ATIS交通情報サービスや女性のリズム手帳等のライフスタイル関連一般消費者向けスマートフォンコンテンツサービスなど)、BtoBのビジネスサポートサービス(キッティング支援、交通情報、IP・PBXコミュニケーションシステム、10種類以上の入札方式を有する調達業務支援サービス、飲食事業者向けECサイト「いなせり」等のEC・ASPサービスなどの法人向け支援サービス)、BtoBの再生可能エネルギー(電力見える化サービス、山口県における太陽光発電など)で構成されている。

 成長戦略として、自社IPを活用したサービス提供を通じて、新しいライフスタイルやビジネススタイルの創造を推進している。

 NTTドコモのスマートフォン向けサービス「スゴ得コンテンツ」では、25年3月に多彩なゲームがパックになったコンテンツ「SPゲームパックforスゴ得」の提供を開始、25年10月に「Speak Lab forスゴ得」の新サービス「毎日学習コース」の提供を開始、「ちょこっとゲームforスゴ得」でリング型文字穴埋めゲーム「脳トレ6文字リング」の提供を開始、26年1月に「SPゲームパックforスゴ得」でカードゲーム「SPEED」の提供を開始、26年4月に「ちょこっとゲームforスゴ得」で脳トレゲーム「共通漢字クイズ」の提供を開始、26年5月に「SPゲームパックfor dバリューパス」で定番のカードゲーム「ブラックジャック」の提供を開始した。

 女性特有の健康課題をサポートするフェムテックアプリ「リズム手帳」(13年にサービス開始)については、月間ユーザー数が50万人を突破した。

 独自開発のデフォルメマップによるATIS交通情報サービスは100以上のメディア局に導入されている。直近の導入事例としては24年10月に中京テレビ放送、24年11月に琉球放送、24年12月にトヨタ自動車東京本社、25年1月にラジオ沖縄へ提供開始した。25年2月にはトヨタ自動車と、トヨタ自動車が保有するプローブ情報の利用に関するデータ利用許諾契約を締結した。これまで網羅できなかった道路情報を収集し、より実用性の高い情報の提供を目指す。また25年9月にはトヨタ自動車の本社と名古屋オフィス、25年11月にはエフエムぬまづ、26年1月にはエフエム御殿場、エフエムさがみ、富士コミュニティエフエム、26年4月にはエフエム佐賀、FMよみたん、笠岡放送へ提供開始した。

 再生可能エネルギー関連では、25年4月にエネルギーマネジメントシステム(EMS)の開発に取り組む子会社の会津ラボが、会津若松市の庁舎をはじめとした複数施設へ「電力見える化システム」を提供した。

 また25年5月には、NTTドコモへ「スゴ得コンテンツ」契約者増加の支援策を実施、NTTドコモへ「イエナカ事業」の業務支援を開始、KDDIの「Pontaパス」継続利用促進のための支援策を開始した。

■ソリューション事業はシステム開発や業務支援サービスを提供

 ソリューション事業は、BtoBのシステム開発サービス(システム受託開発・保守・運用などのITソリューションサービス)、BtoBの業務支援サービス(高度人材による上流工程の常駐型支援サービス)、BtoBのその他サービス(中古端末買い取り販売サービス、ガラスコーティング剤販売など)で構成されている。クリエーション事業で培ったノウハウを活かし、ITソリューションを通じて顧客ビジネスに新しい価値を提供する。

 25年6月には、高度人材に特化した業務支援サービスを展開する子会社のダイブが、NTTドコモにおいて金融システムリスク管理業務の支援を開始し、金融領域の業務支援サービスを開始した。

 25年11月には、ラボ(大阪市)が展開するリユース店「ブランドラボ」のFC店を運営するSME(岐阜県)を子会社化した。リユースサービスを法人顧客から個人顧客にも拡大する。25年12月には子会社のダイブが、米Tomorrow Accesが提供する「CES?かんたんガイドブック~2026年版~」の販売支援を開始した。

 26年4月には、KDD総合研究所と国立大学法人東京科学大学が共同研究で開発した「スマホ習慣セルフチェック」を、KDDIから受託して構築した。

■26年5月期は期初計画を下回るものの前期比大幅増益見込み

 26年5月期の連結業績予想(26年4月9日付で下方修正)は、売上高が前期比3.1%増の45億80百万円、営業利益が25.3%増の85百万円、経常利益が23.1%増の1億10百万円、親会社株主帰属当期純利益が107.4%増の45百万円としている。配当予想は据え置いて前期と同額の3円(期末一括)としている。

 前回予想(25年7月11日付の期初公表値、売上高53億30百万円、営業利益2億40百万円、経常利益2億50百万円、親会社株主帰属当期純利益1億55百万円)に対して、売上高を7億50百万円、営業利益を1億55百万円、経常利益を1億40百万円、親会社株主帰属当期純利益を1億10百万円それぞれ下方修正した。

 クリエーション事業においてキッティング支援(代行サービス)が大幅に伸長する一方で、コンテンツサービスが広告戦略の見直し等で想定を下回るほか、ソリューション事業の業務支援サービスが人材不足の影響で想定を下回る見込みだ。利益面は、売上高が想定を下回ることに加え、キッティング支援(代行サービス)の拡大に伴って外注費が増加することも影響する。

 第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比2.0%増の33億27百万円、営業利益が25.4%減の26百万円、経常利益が5.2%減の49百万円、親会社株主帰属四半期純利益が7百万円(前年同期は0百万円)だった。営業・経常減益だった。クリエーション事業は順調だったが、ソリューション事業のシステム開発サービスが復調途上だった。

 クリエーション事業(一般消費者向けコンテンツサービス、法人向けビジネスサポートサービス等)は売上高が8.0%増の13億98百万円、営業利益(全社費用等調整前)が6.5%増の2億94百万円だった。増収増益だった。売上高の内訳は、コンテンツサービスが13.4%減の6億57百万円、ビジネスサポートサービスが41.5%増の6億95百万円、再生可能エネルギーが2.6%増の45百万円だった。一般消費者向けコンテンツサービスで通信キャリア向け定額制コンテンツが減少したが、法人向けビジネスサポートサービスでキッティング支援(代行サービス)が大幅に伸長したほか、交通情報なども増加した。

 ソリューション事業(法人向けシステム受託開発・運用等)は売上高が1.9%減の19億29百万円、営業利益が24.0%減の1億50百万円だった。減収減益だった。売上高の内訳はシステム開発サービスが7.8%減の10億91百万円、業務支援サービスが1.7%増の7億43百万円、その他サービスが76.9%増の95百万円だった。業務支援サービスやガラスコーティング剤等が増加したが、システム開発サービスが復調途上のため減収だった。

 全社ベースの業績を四半期別にみると、第1四半期は売上高10億82百万円で営業利益11百万円の損失、第2四半期は売上高11億07百万円で営業利益23百万円、第3四半期は売上高11億38百万円で営業利益14百万円だった。

 26年5月期は期初計画を下回るものの、前期比では大幅増益の見込みだ。さらに27年5月期も積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は反発の動き

 株価は2月の年初来高値圏から反落して水準を切り下げる形だったが、調整一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。5月12日の終値は114円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS1円17銭で算出)は約97倍、今期予想配当利回り(会社予想の3円で算出)は約2.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS122円87銭で算出)は約0.9倍、そして時価総額は約44億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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