クリーク・アンド・リバー社、26年2月期は過去最高益、ゲーム・医療伸長で大幅増収増益、27年期も営業増益予想
2026年4月10日 07:45
(決算速報) クリーク・アンド・リバー社<4763>(東証プライム)は4月9日に26年2月期連結業績を発表した。大幅増収増益で過去最高だった。ゲーム、ブロードキャスティング、プロモーション、メディカルなどが伸長した。第2四半期よりPLを連結した高橋書店グループの影響を除いても過去最高だった。そして27年2月期も営業・経常増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は地合い悪化の影響を受ける場面があったが、3月の直近安値圏から反発の動きを強めている。好業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。
■26年2月期大幅増益で過去最高、27年2月期営業・経常増益予想
26年2月期の連結業績は売上高が前期比22.1%増の613億93百万円、営業利益が36.0%増の49億14百万円、経常利益が30.0%増の48億01百万円、親会社株主帰属当期純利益が81.0%増の40億75百万円だった。
大幅増収増益で過去最高だった。ゲーム、ブロードキャスティング、プロモーション、メディカルなどが伸長した。第2四半期よりPLを連結した高橋書店グループの影響を除くベース(売上高552億44百万円、営業利益42億23百万円、経常利益41億67百万円、親会社株主帰属当期純利益31億11百万円)でも過去最高だった。
前回予想(25年4月10日付の期初公表値、売上高600億円、営業利益50億円、経常利益50億円、親会社株主帰属当期純利益32億円)に対しては、売上高は13億93百万円上回った。利益面は、ゲーム分野の期初時点では計画していなかったクリエイティブスタジオ機能の移転・拡張(26年5月稼働予定)の影響で営業利益が86百万円、経常利益が1億99百万円それぞれ下回ったが、親会社株主帰属当期純利益は高橋書店グループ連結化に伴う税金費用減少、および連結子会社コネクトアラウンドにおける経済産業省「自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金」6億19百万円(特別利益に計上)により8億75百万円上回った。
配当は26年3月26日付で期末5円上方修正して前期比9円増配の50円(期末一括)とした。なお配当性向は25.8%となるが、同社は連結配当性向30%水準を基本方針としており、今回の配当は純利益から特別利益に計上した「自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金」による影響額を控除した金額に基づいて決定した。
カテゴリ別で見るとゲーム&ライツマネジメントは売上高が20.8%増の178億67百万円、営業利益が5.4%増の15億90百万円だった。増収増益だった。営業利益はクリエイティブスタジオ機能の移転・拡張、クレイテックワークスにおける先行投資の影響で伸び率が小幅にとどまったが、売上面は需要が全体として好調に推移したほか、バンダイナムコエンターテインメントとの合弁会社URS Gamesが25年4月より事業開始したこと、モントリオール支社を通じて海外から開発案件を受託したことも寄与して大幅増収だった。
ブロードキャスティング&動画は売上高が5.0%増の149億21百万円で、営業利益が29.3%増の7億30百万円だった。増収増益だった。テレビ局向け人材派遣が堅調に推移したほか、子会社のウイング、シオン、シオンステージの採算改善も寄与した。
プロモーション&マーケティングは売上高が9.1%増の76億72百万円、営業利益が14.3%増の6億75百万円だった。増収増益だった。企業や官公庁等のプロモーション需要が高水準に推移した。
メディカル&ヘルスケアは売上高が9.0%増の57億87百万円で、営業利益が32.6%増の14億37百万円だった。増収増益だった。医師紹介事業が順調に伸長して過去最高の業績となった。
AI/DX・ITは売上高が10.4%増の32億41百万円、営業利益が2.1倍の1億27百万円だった。増収増益だった。生成AIコンサルティング事業が拡大した。ツールベンダー支援サービス「DXの森」では提携パートナーが順調に拡大した。なお資本提携先のAI企業Intumit社(台湾)は、25年7月にTPEx(タイペイ・エクスチェンジ)に上場した。
プロフェッショナル・エージェンシーは売上高が2.5%減の25億93百万円、営業利益が10.3%減の63百万円だった。減収減益だった。会計関連は復調傾向だが、法曹関連(弁護士)の人材紹介が低調だった。
Quality of Lifeは売上高が4.6%増の26億52百万円、営業利益が1.9%減の71百万円だった。増収だが減益だった。インター・ベルのファッション分野や、本社ビルで運営するイタリアンレストランは概ね順調だったが、建築分野は資材高騰の影響等でプロジェクトが遅延した。
インキュベーション&デベロップメントは売上高が4.9倍の79億99百万円、営業利益が12.6倍の4億53百万円だった。高橋書店グループ以外は先行投資段階だが、高橋書店グループの業績が第3四半期より本格寄与して増収増益だった。高橋書店グループの業績は、第2四半期(4~6月分を連結)が出版業界特有の商慣習によって出荷した商品の返品が集中する時期となるため営業損益が一時的に赤字となるが、第3四半期(7~9月分を連結)は手帳・カレンダーの出荷が本格化して売上高・営業利益とも大幅に増加する。参考値として高橋書店グループの業績は、第2四半期が売上高3億61百万円で営業利益4億57百万円の損失、第3四半期が売上高39億49百万円で営業利益7億62百万円、第4四半期が売上高18億39百万円で営業利益3億86百万円、累計(9カ月分)が売上高61億50百万円で営業利益6億91百万円だった。
なお、報告セグメント別(決算短信ベース)で見ると、日本クリエイティブ分野は売上高が12.2%増の395億円で営業利益(全社費用等調整前)が14.1%増の28億90百万円、韓国クリエイティブ分野は売上高が0.9%増の31億06百万円で営業利益が39百万円の損失(前期は10百万円の損失)、医療分野は売上高が8.9%増の57億82百万円で営業利益が32.7%増の14億37百万円、会計・法曹分野は売上高が4.4%減の23億36百万円で営業利益が14.2%減の99百万円、CRES分野は売上高が62億31百万円(同45百万円)で営業利益が6億43百万円(同43百万円)、その他の事業は売上高が6.1%増の44億36百万円で営業利益が1億06百万円の損失(同1億27百万円の損失)だった。CRES分野は事業承継・M&A等を展開するC&R EVERLASTING STORY(25年6月1日付でC&Rインキュベーション・ラボより社名変更)を中心に、高橋書店グループを含めた全6社で構成されている。その他の事業は新規事業等の18社で構成されている。
全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が138億39百万円で営業利益が14億21百万円、第2四半期は売上高が142億53百万円で営業利益が7億17百万円、第3四半期は売上高が174億59百万円で営業利益が16億30百万円、第4四半期は売上高が158億42百万円で営業利益が11億46百万円だった。
27年2月期の連結業績予想は売上高が前期比6.7%増の655億円、営業利益が6.8%増の52億50百万円、経常利益が7.3%増の51億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が17.8%減の33億50百万円としている。配当予想は前期と同額の50円(期末一括)としている。予想配当性向は31.6%である。
カテゴリ別計画はゲーム&ライツマネジメントの売上高が5.2%増の188億円で営業利益が8.4%増の17億25百万円、ブロードキャスティング&動画の売上高が3.2%増の155億円で営業利益が8.0%増の7億77百万円、プロモーション&マーケティングの売上高が5.9%増の82億円で営業利益が10.5%増の7億50百万円、メディカル&ヘルスケアの売上高が8.3%増の62億70百万円で営業利益が5.7%増の15億20百万円、AI/DX・ITの売上高が10.9%増の36億80百万円で営業利益が93.7%増の1億90百万円、プロフェッショナル・エージェンシーの売上高が6.4%増の25億円で営業利益が50.1%増の1億50百万円、Quality of Lifeの売上高が7.1%増の28億40百万円で営業利益が74.5%増の1億25百万円、インキュベーション&デベロップメントの売上高が21.8%増の97億45百万円で営業利益が50.1%増の6億80百万円としている。
親会社株主帰属当期純利益は前期の一過性要因が剥落して減益だが、売上高は各事業が順調に成長して増収、営業利益と経常利益はクリエイティブスタジオ機能移転・拡張に伴うコスト増加などを吸収して増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株価は反発の動き
株価は地合い悪化の影響を受ける場面があったが、3月の直近安値圏から反発の動きを強めている。好業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。4月9日の終値は1426円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS158円32銭で算出)は約9倍、今期予想配当利回り(会社予想の50円で算出)は約3.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS902円86銭で算出)は約1.6倍、そして時価総額は約328億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)