アイフリークモバイル、26年3月期中間期営業黒字転換で収益改善基調、専門領域強化で高単価案件獲得が寄与
2025年11月17日 08:10
(決算速報) アイフリークモバイル<3845>(東証スタンダード)は11月14日に26年3月期第2四半期累計(以下、中間期)業績(非連結)を発表した。前期第3四半期より非連結決算に移行したため前年同期の連結業績との比較で見ると、売上面は減収だが、利益面はDX事業が牽引して営業黒字転換した。通期予想は据え置いて営業赤字予想としているが、中間期の営業利益が黒字転換したことを勘案すればやや保守的だろう。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。株価は急伸した9月の高値圏から反落してモミ合う形だが、調整一巡感を強めている。上値を試す展開を期待したい。
■26年3月期中間期営業黒字転換と順調、通期営業赤字予想だが保守的
26年3月期中間期の業績(非連結)は売上高が9億60百万円、営業利益が10百万円、経常利益が13百万円、中間純利益が13百万円だった。前期第3四半期より非連結決算に移行したため、前年同期の連結業績(売上高12億40百万円、営業利益49百万円の損失、経常利益41百万円の損失、親会社株主帰属中間純利益0百万円)との比較で見ると、売上面は減収だが、利益面はDX事業が牽引して営業黒字転換した。
コンテンツ事業は売上高が14百万円で営業利益(全社費用等調整前)が6百万円の損失(前年同期は連結売上高66百万円で営業利益12百万円の損失)だった。経営資源を成長分野へ集中させる戦略的判断で「森のえほん館」サービスを終了(25年7月末)した影響などで減収だが、外注加工費や広告宣伝費の削減などにより営業損失縮小した。
DX事業は売上高が9億46百万円で営業利益が1億35百万円(前年同期は連結売上高11億73百万円で営業利益85百万円)だった。25年4月より組織の一本化を実施し、新たな事業推進体制のもと、生成AI・データサイエンス・クラウドなどの専門領域に特化した人材育成を進めながら、高単価案件の獲得を推進した。
なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が4億91百万円で営業利益が7百万円、第2四半期は売上高が4億69百万円で営業利益が3百万円だった。
通期の業績(非連結)予想は据え置いて、売上高が前期比9.4%減の18億16百万円、営業利益が60百万円の損失(前期は61百万円の損失)、経常利益が63百万円の損失(同50百万円の損失)、当期純利益が63百万円の損失(同1億10百万円の損失)としている。
コンテンツ事業では、知育アプリ開発・施策に注力して売上の底上げを図るほか、絵本制作・活用およびAIを活用した絵本事業によるBtoB販路拡大などを推進する。DX事業では、生成AI、データサイエンス、クラウドコンピューティングなど専門領域に特化したエンジニアの育成を進めながら、商流改善や高単価案件獲得を推進する。通期予想は据え置いて営業赤字予想としているが、中間期の営業利益が黒字転換したことを勘案すればやや保守的だろう。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。
■株価は調整一巡
株価は急伸した9月の高値圏から反落してモミ合う形だが、調整一巡感を強めている。上値を試す展開を期待したい。11月14日の終値は228円、前期実績PBR(前期実績のBPS40円08銭で算出)は約5.7倍、そして時価総額は約51億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)