後場に注目すべき3つのポイント~利確売り優勢で軟調に推移

2025年7月28日 12:37

*12:37JST 後場に注目すべき3つのポイント~利確売り優勢で軟調に推移
28日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は続落、利確売り優勢で軟調に推移
・ドル・円は切り返し、ドルに買戻し
・値下り寄与トップはアドバンテスト<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0685700?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6857></a>、同2位は東京エレクトロン<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0803500?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8035></a>

■日経平均は続落、利確売り優勢で軟調に推移

日経平均は続落。308.16円安の41148.07円(出来高概算8億1843万株)で前場の取引を終えている。

前週末25日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は208.01ドル高の44901.92ドル、ナスダックは50.36ポイント高の21108.32で取引を終了。関税を巡る懸念が緩和し、寄り付き後、小幅高。欧州連合(EU)に加え、対中通商交渉でも合意への期待が高まり、それを受けた買いや消費セクターが強く、終日相場は堅調に推移した。ナスダックは連日で過去最高値を更新した。

米国市場を横目に、本日の日経平均は59.68円高の41515.91円と反発して取引を開始した。トランプ米大統領が27日、欧州連合(EU)との貿易交渉で合意したと発表したことで、朝方は安心感がやや先行する格好に。ただ、EUに関してはある程度織り込み済みだったとの指摘もある他、半導体関連中心の下げで急速にマイナス転換した。売り一巡後は下げ渋りを見せたものの、前場を通してさえない値動きとなった。

個別では、ディスコ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0614600?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6146></a>やレーザーテック<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0692000?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6920></a>などの半導体関連株が軟調に推移。また、三菱重工業<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0701100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><7011></a>、東京エレクトロン<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0803500?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8035></a>、三菱UFJ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0830600?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8306></a>、三井住友<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0831600?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8316></a>、IHI<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0701300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><7013></a>、日立<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0650100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6501></a>などが下落した。ほか、日本調剤<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0334100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><3341></a>が大幅安、三井松島HD<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0151800?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><1518></a>、アドバンテスト<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0685700?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6857></a>、SCREENホールディングス<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0773500?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><7735></a>などが値下がり率上位となった。

一方、ファナック<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0695400?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6954></a>、キーエンス<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0686100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6861></a>などの精密機器関連が堅調に推移。また、トヨタ自動車<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0720300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><7203></a>、リクルートHD<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0609800?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6098></a>、東京電力HD<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0950100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><9501></a>、本田技研工業<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0726700?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><7267></a>、ルネサス<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0672300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6723></a>などが上昇した。ほか、太平洋工業<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0725000?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><7250></a>、ユーグレナ<2931>、イーグル工業<6486>などが値上がり率上位となった。

業種別では、銀行業、海運業、電気機器などが値下がり率上位、サービス業、精密機器、輸送機器などが値上がり率上位に並んでいる。

後場の日経平均はやや上値の重い展開となりそうだ。主力の半導体関連や銀行株など一部に利益確定売りが続いており、積極的な買い材料に乏しい。国内企業の決算発表を控えて新たなポジションを取りづらい投資家心理も相まって、材料株や個別物色の動きが中心となる展開が予想される。海外市場の影響は限定的だが、自民党内の政治動向や米国市場での安心感などを材料に、方向感に欠ける値動きが続くという見方もある。総じて、後場は様子見ムードと戻り売り圧力が交錯し、全体として落ち着いた相場展開となろう。

■ドル・円は切り返し、ドルに買戻し

28日午前の東京市場でドル・円は売りが先行し、一時147円51銭まで値を下げた。週明け東京株式市場で日経平均株価は下げ幅を拡大し、円買いに下押しされる値動き。その後は米10年債利回りが底堅く推移し、ドルは買戻しで一時148円台に浮上。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は147円51銭から148円02銭、ユ-ロ・円は173円51銭から173円89銭、ユ-ロ・ドルは1.1746ドルから1.1770ドル。

■後場のチェック銘柄

・FRONTEO<2158>、Hmcomm<265A>など、5銘柄がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値下り寄与トップはアドバンテスト<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0685700?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6857></a>、同2位は東京エレクトロン<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0803500?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8035></a>

■経済指標・要人発言

【経済指標】

・米・6月耐久財受注速報値:前月比-9.3%(予想:-10.7%、5月:+16.5%←+16.4%)
・米・6月耐久財受注(輸送用機器除く)速報値:前月比+0.2%(予想:+0.1%、5月:+0.6%←+0.5%)
・米・6月製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防) 速報値:前月比+0.4%(予想:+0.2%、5月:+0.5%←+0.4%)

【要人発言】

・トランプ米大統領
「パウエルFRB議長と良い会談、議長は米国経済が強いと言及」
「パウエルFRB議長は金利を引き下げるだろう」
「カナダとの通商交渉に焦点を置いていない」

<国内>
・13:15 加藤財務相が講演予定

<海外>
・ベッセント米財務長官が中国当局者と3回目の通商協議を予定《CS》

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