NYの視点:米1月小売売上高は想定以上に弱く、利下げ観測強まる

2024年2月16日 07:37

*07:37JST NYの視点:米1月小売売上高は想定以上に弱く、利下げ観測強まる
米商務省が発表した1月小売売上高は前月比-0.8%と、昨年10月来のマイナスに落ち込み、昨年3月以降ほぼ1年ぶりの弱い結果となった。変動の激しい自動車を除く小売売上高は前月比-0.6%と、予想外に12月+0.4%からマイナスに落ち込み、やはり昨年3月以来で最低。

特に国内総生産(GDP)算出に用いられる自動車、建材、給油、食費を除いたコントロールグループは前月比―0.4%と、予想外に昨年3月以来のマイナスに落ち込み、1-3月期GDPの成長にマイナスに寄与すると見られる。

天候や、ホリデイシーズン明けで、消費支出が減速した。1月の消費の大幅減速は典型的だが本年は金利敏感な項目、自動車や自動車部品が0.3%ポイントマイナスに寄与。また、建築材料や庭関連など悪天候が影響し0.2%ポイントマイナスに寄与し、特に減少が目立った。前年比ベースではガソリンスタンドでの売り上げや建設資材の支出が減った一方で、食品サービスやオンライン小売の支出が強く、相殺。

1月小売売上高は消費鈍化の兆候を見せ、連邦準備制度理事会(FRB)が望んでいる需要減速の証拠となった。季節的要因も多かったため、今後のデータで消費動向をさらに判断していく必要がある。《CS》

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