生分解性プラスチック、海中では分解されず
2023年6月9日 08:49
プラスチックゴミにより深刻化した汚染などを受けて開発された生分解性プラスチックだが、PLOS ONE上で発表された論文によると、海中では生分解性プラスチックは長時間分解されないことが判明したという(PLOS ONE、GIZMODO)。 研究チームは、生分解性プラスチックの代表とされるポリ乳酸 (PLA) でできた繊維素材に加え、対照実験として、コットンのようなセルロース由来の天然繊維、ポリエステル、ポリプロピレンのような石油由来の繊維素材、そしてそれらをブレンドした繊維素材サンプルを小さなゲージに入れ、一部のケージは海上に浮かべ、他のゲージは10メートル沈めて14か月観察したという。その結果、生分解性プラスチックであるポリ乳酸は、海洋環境下で428日以上分解しないことが判明したとのこと。その一方で天然繊維や再生セルロース繊維は、約35日で完全に生分解されることも分かったとしている。