キューブ、売上高は前年比+42.5%と大幅増収を達成 グローバルでの収益力獲得体制を強化し、さらなる成長へ

2023年3月1日 16:40

2022年12月期決算説明

松村智明氏(以下、松村):株式会社キューブ代表取締役社長の松村でございます。本日は大変お忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。さっそくですが、当社の2022年12月期決算説明会を始めたいと思います。

会社概要

会社概要です。株式会社キューブは、「MARK & RONA(マークアンドロナ)」を筆頭に「HORN GARMENT(ホーンガーメント)」「Gravis golf(グラビスゴルフ)」など、ライフスタイルアパレルを中心に取り扱う企業です。主要取引先は、森ビルなどの商業施設、並びに全国の主要百貨店です。

沿革

当社の沿革です。1994年に有限会社キューブコーポレーションを設立し、輸入代理店などを経て2004年に株式会社キューブへ屋号変更し、2008年に「MARK & LONA」を筆頭とした自社ブランドの開発を開始しました。

ブランドを立ち上げた理由は、輸入代理店やブランドコンサルタントを通じた客観的な観点と、長年にわたる海外経験から得た知識や人脈を通じた情報、そして何よりも私自身がデザイナーということから、高価格帯のスポーツブランドに大きな可能性を感じていたことです。

当時、高級時計や高価格帯の輸入車などの新しいトレンドが流行し、それらに合うスポーツを分析した結果、富裕層の趣味であるゴルフに注目しました。デザイン性に乏しいゴルフアパレルとハイエンドファッションの融合というアイデアを思いつき、「ラグジュアリーゴルフ」をコンセプトとする「MARK & LONA」の立ち上げに至りました。

予想以上の反響から出店を開始して、2014年には韓国での展開、2017年には主要株主であるNXC Corporationとの資本提携、2018年には海外卸売事業と越境ECなどを中心としたグローバル戦略に比重を置いたビジネス展開を行っています。

vision

我々の企業理念は、「時代の顔を創る」です。我々の提供するブランドやサービスがその時代の象徴やトレンドとなり、記憶に残り続けていくことを弊社の企業理念としています。そのビジョンを実現していく戦略が、日本初の「プレミアムラグジュアリーブランドの創造」となります。

ゴルフに対するアンチテーゼではなく、我々のクリエイティブを通じてゴルフが多様化し、ファッショナブルなスポーツとして再認識され、自由にゴルフを楽しんでいただき、その優雅なライフスタイルをともにするパートナーとなっていくことが我々のミッションとなっています。

BRAND

ブランドのご紹介です。「MARK & LONA」は、2008年に米国でスタートしました。「ラグジュアリーゴルフ」をテーマにした斬新なブランドとして、世界で高い評価を受けています。ブランド開始から15年経った現在においても、ファッションゴルフの代名詞として世界的に注目いただいています。

2018年にブランド10周年を記念し、木村拓哉氏がアンバサダーに就任しました。国内外における認知度の向上につながっています。

MARK & LONA COLLECTION

「MARK & LONA」のカテゴリーのご説明です。現在、3つのカテゴリーを中心に展開しています。

最も展開型数が多く、ブランドの核となるのが「GENERAL COLLECTION」、ミニマムなデザインとパフォーマンス性に特化した「CODE COLLECTION」、Z世代に向けたカジュアルウェアとしての汎用性を備えるストリートテイストの「ALARM COLLECTION」などを展開しています。

このような幅広いカテゴリーを用意することにより、ユーザーの嗜好変化に対応しています。

プロダクト

プロダクトのご説明です。トップスで3万8,000円から12万円と、高価格帯の商品を多品番にわたって展開しています。全体の約30パーセントが2万3,000円から21万円で、シーズンレスなゴルフバッグやアクセサリーを展開することにより、定価販売率が非常に高くなっています。

今後は、さらに高価格帯となる50万円前後のゴルフバッグや関連するアクセサリーなども展開する予定です。

海外流通網

海外流通網です。韓国においては、現地の代理店を通じた出店展開を行っており、今後も継続した出店が計画されています。欧米については、2021年から開始した海外卸や合同展示会への出店などを通じ、イタリアと米国東海岸を中心に好調に推移しています。

オンラインのリモートセールスを行うことで、コロナ禍でも渡航の制限なく、売上を順調に拡大しています。海外売上高は通期予算比プラス118パーセントと約2倍となっており、越境ECを通じたBtoCの売上高も予算比プラス96パーセントと好調に推移しています。

2022年度決算サマリー

決算報告についてご説明します。まず、2022年度の決算サマリーです。売上高は、昨年比プラス42.5パーセントと好調に推移しています。また、スライドのグラフに記載のとおり、2022年度の営業利益率は16.3パーセントと、2021年度に続いて好調に推移しています。

好調の要因は、コロナ禍以前から投資を行ってきたコンテンツの強化とデジタル戦略による国内リテール並びにECの売上が継続的に拡大した点です。また、海外売上高比率も好調に推移しており、2014年から展開している韓国を中心に、直近では欧米、特にイタリアでの卸売が好調で、我々の成長要因のドライバーになっています。

2022年度業績ハイライト

業績ハイライトです。新型コロナウイルス感染症拡大以降、世界的にゴルフ市場が活性化しています。当社においても、タイムリーな新商品の展開とデジタル広告を通じたパワーコンテンツが浸透し、国内におけるリテールチャネル・ECチャネルともに拡大し、成長を継続しています。

加えて、2020年に立ち上げた海外向けECチャネルも高い成長率で推移し、今後の成長要因となっています。また、海外では韓国での爆発的なゴルフブームにより、卸売が急拡大しています。2022年からは、イタリアを中心とした欧米向けの卸売事業も開始しています。

今後はアジア諸国への卸売と現地パートナーを通じた出店、越境ECを通じたグローバルでの収益力獲得体制を強化します。

業績概要(対前年実績・業績予想)

業績概要です。2022年11月14日に公表した予想値との比較では、本格的な秋冬物の投入により、国内リテール・ECチャネルを中心に想定以上の売上高を計上することができました。その結果、営業利益、経常利益ともに予想を上回るかたちで着地しています。

通期営業利益増減要因

営業利益増減要因です。当初の想定どおりですが、爆発的な韓国のゴルフブームにより海外卸売が増加したことで、粗利率は前年と比較して低下しています。なお、商品原価率の悪化は生じていません。

当第4四半期における営業損益の増減ポイントとしては、業容拡大による従業員数の増加とともに人件費が増加しています。また、グロース市場への上場を記念し、従業員への記念賞与を支給しています。

2023年以降に向けた中期的な投資の一環として、各種広告やウェブマーケティング、海外でのイベントやPRなどへの投資も行っています。その他、上場に伴う新たな経費の発生として、外形標準課税も計上しています。

BS概要

B/Sの概要です。上場に伴い、現預金が約14億円増加しています。また、事業の拡大に伴う各種債権債務の増加により、バランスシートの規模が昨年比で大きく拡大しています。

キャッシュ・フロー概要

キャッシュ・フローの概要です。バランスシートと同様に、財務活動によるキャッシュ・フロー、利益計上を主とした営業活動によるキャッシュ・フロー、現金及び現金同等物が大きく増加しています。

国・地域別展開状況

国・地域別の展開状況のご説明です。主力市場の1つであった韓国を筆頭に、2022年から開始したイタリア・米国向けの卸売事業が順調です。売上構成比は、イタリアが3.4パーセント、米国が1.4パーセントと、短期間ながら上昇しています。

また、東南アジアや中東など世界各国からのオーダーが増加しています。引き続き、越境ECと海外卸による売上拡大を図り、グローバル展開を進めます。

市場環境 -ゴルフ関連市場

今後の成長戦略と中期ビジョンについてご説明します。成長戦略の1つ目として、「グローバル展開」を挙げています。まず、我々を取り巻くゴルフ市場の動向についてです。

コロナ以降、ゴルフ市場は「密を避ける」「プライバシーを確保できる」ということで、国内外で再注目されています。全世界で活性化したゴルフ市場においては、より洗練されたデザイン、高品質なアパレルやギアが求められています。

同様に、ライフスタイルにリンクしたテーマパークのようなゴルフ練習場や、富裕層をターゲットとした高級ゴルフリゾートが世界で開発されており、今後はインドネシアやベトナムなど、東南アジアにおいても成長が加速すると考えています。

市場環境 -ラグジュアリー市場

今後、我々がラグジュアリーゴルフブランドとして開発していく、ラグジュアリー市場についてご説明します。ハイブランドと、ストリートファッション、アート、そしてアニメのキャラクターなど、多彩なコラボレーションが行われて以降、市場が盛り上がりを見せています。

ニューヨークのストリートブランド「SUPREME(シュープリーム)」とのコラボレーションで完全復活した「LOUIS VUITTON」は、現在、アートをテーマに草間彌生さんとコラボレーションしています。

その他にも、「LOEWE(ロエベ)」とジブリなど、ジャンルを超え、クロスオーバーするマニアックなコラボレーションが、ラグジュアリーブランドのトレンドとなっています。

直近の海外卸売を通じて、それらのハイブランドを取り扱う欧米の高級ブティックからの受注動向より、今後は富裕層をターゲットとするラグジュアリー市場において、我々のようなラグジュアリーニッチなゴルフアパレルの需要増があると考えています。

市場環境 -マーケットサイズ

マーケットサイズです。我々の目指すグローバルラグジュアリー市場は、国内の3兆円に対してその15倍を超える、46兆円という巨大市場となっています。

先ほどお伝えしたとおり、高価格帯、営業利益率、そして優れたファッション性という観点から、現在、我々が唯一適合するラグジュアリーゴルフブランドであると認識しています。

越境ECでは、米国を筆頭に台湾などアジア各国からの発注が増加しています。海外卸を通じては、イタリアの名門セレクトショップが高く評価し、「GUCCI」「DIOR」などのハイブランドと同じスペースで展開する、日本で唯一のラグジュアリースポーツブランドとなっています。

富裕層のライフスタイルに密接したカテゴリーとして、この巨大市場に向けて海外売上比率の5割を目指し、グローバルラグジュアリー市場におけるゴルフカテゴリーのパイオニアとなっていきます。

グローバル戦略

グローバル戦略です。スライドの図は、海外展開全体をまとめたものです。好調な越境ECにおいては、既存データを分析したコンテンツの作成、デジタルマーケティングの実施、海外向けアプリの開発等を行い、売上拡大を図ります。

海外卸においては、世界最大のデジタルB2Bツールを使用したウェブ上の展示会などの開催を予定しています。

オフラインでは、2023年1月に出展した、米国フロリダ州で開催されたゴルフ市場向け大型展示会の「PGA SHOW」を皮切りに、欧州で開催される高感度ファッションブランドが集まる合同展示会への出展なども計画しています。

海外出店においては、越境ECのデータを引用しながら、お問い合わせいただいているアジア各国の企業からパートナーを選び、具体的な出展計画を進めているところです。

また、適切なエリアを分析し、OMOストアやPOP UPストアなどの展開も検討しています。越境ECのさらなる強化と出店候補地の選定、卸売事業のショールームにより、グローバル戦略を後押しします。

並行して、世界に通じるグローバルアンバサダーやインフルエンサーなどの獲得も進めており、さらなる認知と売上の拡大を目指します。

OMO戦略

OMO戦略です。越境ECのデータを分析して、既存カスタマー並びに新規カスタマーを取り込む戦略です。我々の高いクリエイティブと強力なコンテンツを武器に、SNSやメルマガを通じて、OMOストアとECに向けて同時配信します。

実店舗で見ることができない商品や、店頭で購入できないWEB限定商品・コラボレーションアイテムなども多いため、直接手に取って商品が確認できる体験型のOMOストアは、効率的にコアユーザーを獲得することが可能となります。

このように、小売業態のバリエーションを増やすことも1つのコンテンツとして、店頭・ECにおける売上拡大につなげていきます。これに伴い、ECに知見のあるボードメンバーが参加する予定です。また、優秀なマーケターなども獲得し、成長に合わせたマーケティング戦略にも積極的に取り組みます。

MARK&LONAブランドの深化-出店開発

成長戦略の2つ目は「『MARK & LONA』ブランドの深化」です。まず、出店開発についてご説明します。

世界に向けたブランド発信として、ラグジュアリーブランドにふさわしい、国内最大級の大型路面店を東京の青山に出店します。

同様に、その他の主要都市における大型店舗の出店や既存店のリニューアル、増床等を行い、新たな店舗レギュレーションを用いてより強固なブランディングを行うことで、我々にしかできない世界観を表現し、ラグジュアリーゴルフブランドとして世界に発信します。

MARK&LONAブランドの深化-COLLECTIONの多様化

コレクションの多様化についてです。コレクションの中でも高成長カテゴリーである「CODE COLLECTION」の単独出店やモノブランド化を行います。次世代ゴルファーに向けたストリートテイストあふれる「ALARM COLLECTION」の強化など、「MARK & LONA」のコレクションをさらに進化させ、ブランドの多様化を進めていきます。

MARK&LONAブランドの深化-海外向けコレクションの開発

海外向けコレクションの開発についてです。こちらは、先月、米国での「PGA SHOW」で発表した新規コレクション「T-LINE」になります。

このコレクションは欧米のサイズ感で展開しており、四季がなく日本とは異なるシーズン性に対応したカプセルコレクションです。このコレクションを通じ、世界各国において新たな顧客層の開拓と分析を進め、市場の特性に合わせた商品展開を進めていきます。

CREATIVITYとブランド開発

成長戦略の3つ目は「コラボレーションによるブランド開発」です。我々のクリエイティブを軸に、世界の優れた企業やブランドとコラボレーションを行います。環境に配慮した新規カテゴリーの開発や未曾有の事態に備えた生産拠点の開発など、あらゆる企業やブランドとコラボレーションを行い、安定したブランド開発を行っていきます。

新規商品開発-コスメティック

ゴルフに親和性が高いことから、サンケアに特化したスキンケア商品の開発を進めています。日本でも話題の韓国コスメの技術を取り入れ、現在、日韓共同で開発を進めている新規プロジェクトとなります。

環境に配慮したサンケアプロダクトは、地球温暖化からサンゴ礁を守り、CO2を削減するための高い世界基準をクリアしています。その中でも、もっとも厳しいとされるパラオ諸島が指定する10種類の紫外線吸収剤、防腐剤などの禁止成分を排除し、サステナブルな製品開発を進めています。

新規商品開発-アイウェア

アイウェアの開発についてご説明します。こちらもスキンケア商品と同様に、環境に配慮したラインナップとなります。北欧の企業と開発を進めており、FSCで認証されたバイオ素材やリサイクル素材を使用し、96パーセントが再生可能な素材で開発しています。

再生ポリエステルレンズや植物由来のナイロン製のレンズ、リサイクルされたスチール材などを用い、環境に配慮したサステナブルな商品の開発を進めています。

成長戦略:まとめ

成長戦略のまとめです。スライドの図は、我々の成長戦略をまとめたものです。

1つ目は、最優先の「グローバル展開」となります。デジタルB2Bツールを使用した全世界に向けたセールスと、欧米で行われる合同展示会への出展、未開拓市場に向けた新規プロジェクトによる卸売の拡大を行います。急成長している東南アジア市場においては、代理店の選定と出店の強化を進めていきます。

また、越境ECから抽出したデータを分析し、POP UPストアやOMOストアの出店も行い、OMO戦略を強化します。好調な越境ECは、海外向けアプリの開発やグローバルアンバサダー、パワーインフルエンサーの獲得など、さらなるコンテンツを充実させていきます。知見のあるボードメンバーにも参加していただき、越境ECの売上拡大を図ります。

2つ目は「『MARK & LONA』ブランドの深化」です。強固なブランドのポジションを築くべく、店舗開発を通じたブランディングの強化と、我々の世界観を表現すべく、ラグジュアリーブランドにふさわしい路面店や大型店を出店します。

好調なカテゴリーの単独出店等を行い、ブランドの深化も同時に進めていきます。新規コレクションとして、欧米のサイズ感やシーズン性の違いなどの問題に対応した新規カテゴリーもスタートしています。

3つ目は「コラボレーションによるブランド開発」です。我々のクリエイティブを軸に、世界の優れた企業やブランドとコラボレーションを行い、新規カテゴリーの開発として環境に配慮したサンケアコスメやアイウェアなどを展開していきます。

また、未曾有の事態に備えた生産拠点の開発についても効率の良いコラボレーションを行い、安定したブランド開発を行います。

以上の3つの戦略により、営業面での「攻め」と、未曾有の事態や環境面に配慮した「守り」を通じ、より強固で安定したブランド開発を行っていきます。

ロードマップ

ロードマップです。成長戦略として、「グローバル展開」「ブランドの深化」「新規事業」の3つを進めていきます。定量的な中期成長目標として、2025年までに売上高はCAGR15パーセント以上、営業利益はCAGR25パーセント以上の成長を目指しています。営業利益率は20パーセント以上、ROEは15パーセント以上を目標としています。

2023経営方針

経営方針・業績計画についてご説明します。まず、本年度の経営方針です。「ブランディングの確立」「グローバル戦略」「コラボレーション」の3点を強化します。特に、「ブランディングの確立」と「グローバル戦略」に力を入れていきます。

また、2023年はブランド15周年ということもあり、アンバサダーである木村拓哉氏を起用した最新動画の配信やイベントの開催など、多くのコンテンツを準備しています。さらに、次ページに記載の青山フラッグシップストアは、他ブランドとの差別化やグローバルへの発信として重要な拠点となります。

フラッグシップストアオープン

「MARK & LONA」初の路面店についてです。2023年4月に、青山の骨董通り沿いにオープンします。約100坪弱の大型店舗で、著名建築デザイナーを起用し、非常にラグジュアリーな空間デザインとなっています。

最高のホスピタリティを通じた接客に加え、限定商品も多数用意しています。限定スイーツの提供やVIP向けのサロンルームを設置するなど、特別なサービスも行う予定です。名実ともにラグジュアリーゴルフブランドのフラッグシップストアとなると考えています。

これを皮切りに、今後も全国の主要都市を中心に、大型店舗の新規開発、既存店舗のリニューアルと増床を進めていきます。

グローバル戦略

グローバル戦略です。先ほどお伝えしたとおり、本年1月に米国フロリダ州で開催された「PGA SHOW」や、欧米で行われる大型合同展示会などへの出展を通じ、当社ブランドの認知度を高め、新規卸先の開発を進めます。また、著名デザイナーやパワーインフルエンサーとのコラボなどを通じ、グローバルに向けたコンテンツ配信の強化を進めていきます。

今後のチャネル計画

今後のチャネル計画です。日本国内については、先ほどもお話ししたとおり、2023年4月に青山に路面店をオープンします。同じく2023年春には大阪のうめだ店の大型化、秋には東海エリアに好調な新規カテゴリーの単独出店を行い、ブランドの深化を進めていきます。2024年春には東京都内の店舗や関西エリアの店舗のリニューアルを予定しています。

2025年には関西エリア初の大型フラッグシップストアを出店する予定です。収益力の向上と海外に向けたブランド発信の強化を目的に、店舗の開発と拡大を図っていきます。その後は過度な出店は行わず、データを十分に分析した上で、主要都市圏の新規出店開発を継続的に展開していきます。

海外展開については、好調なイタリア・米国における既存取引先との取引量の増加、未開拓市場における新規卸売先の獲得を進めていきます。その他、すでに受注確度が高まっている台湾やインドネシアをはじめ、アジア・中東でも新規卸先の開拓を進め、未来の代理店候補の発掘を進めていきます。

越境ECはOMO戦略を通じ、オンラインとオフラインの両面からPRを展開し、トラフィックの増加と売上の拡大を図っていきます。

2023年12月期事業計画

2023年12月期の事業計画です。売上高は前期比7.1パーセント増の59億5,400万円、営業利益は前期比5.5パーセント増の9億5,700万円、経常利益は前期比5.8パーセント増の9億5,000万円、当期純利益は前期比8.1パーセント増の6億5,900万円を見込んでいます。

チャネル別売上高と重要指標

重要指標についてです。海外売上高比率は前期比3.7ポイント減少の40パーセント、EC化率は前期比4.7ポイント増加の25.2パーセントを見込んでいます。その背景となるチャネル別売上高の推移についてご説明します。

当社の成長ドライバーであるB2Cチャネルは、新規出店等の効果を見込み、国内リテールは前期比24.6パーセントの増加、トラフィックが増加している国内ECは前期比22.3パーセントの増加を見込んでいます。好調な海外ECについては、積極的な広告運用やOMOストアなどの展開を通じ、前期比プラス104.7パーセントの成長を見込んでいます。

同じく成長軸の海外卸は、新規卸先の獲得を通じ、前期比プラス32.5パーセントの成長を見込んでいます。なお、韓国卸については、新型コロナウイルスのパンデミックによりゴルフ需要が急激に増え、韓国代理店からの受注が一時的に増加しました。これによって売上が急増したことから、2023年は前期比11.9パーセント減を見込んでいます。

ただし、2021年と2023年の売上を比較しても、韓国ゴルフ市場の拡大は続くと見ています。翌期以降も韓国での新規出店、既存店のリニューアル等を予定しており、売上の増加も継続して期待できると考えています。

国内卸については、他のアパレルブランドも含め、パンデミックによる影響で、物流、生産に遅延が生じています。その結果、卸先の在庫が一時的に膨れ、仕入が難しい状況が続いていることもあり、前期比23.2パーセントの減少を見込んでいます。

2023年度の立ち位置

2023年度の我々の立ち位置をご説明します。先ほどお伝えしたとおり、昨年は韓国で爆発的なゴルフブームが起こり、韓国向けの売上が予想以上に伸びました。今期は短期的に成長率が鈍化する見込みとなっています。

ブランド15周年となる2023年は、世界に向けてあらためてブランドを発信していくための素地として、国内流通の整理と開発に力を入れていきます。ブランドを象徴する大型フラッグシップストアの出店、既存店のリニューアルや増床を進め、世界に通じるラグジュアリーゴルフアパレルとしてのブランディングの強化を徹底します。

また、海外売上の拡大に向けた合同展示会の出展を通じ、新規取引先の獲得やPOP UPストアの展開、アンバサダーを起用した最新動画の配信や各種イベントの開催など、2024年度以降の成長に向けた投資の1年と捉えています。

先ほどロードマップでお伝えしたとおり、2025年に向けた定量的な中期成長目標として、売上高はCAGR15パーセント以上、営業利益はCAGR25パーセント以上の成長を目指しています。営業利益率は20パーセント以上、ROEは15パーセント以上を目標とし、計画的かつ着実に取り組みを進めていきます。

株主還元方針

最後に、株主還元方針についてご説明します。当社は成長途上企業であり、業容拡大を目指した投資を継続していきます。株主還元方針は、投資に基づいた業容拡大による企業価値の向上を優先していきますが、外部環境の急変時には、自社株買い等の機動的な資本政策も視野に入れ、IRを強化し、株主価値の拡大を図っていきます。

以上をもちまして、2022年12月期の決算報告とさせていただきます。ご視聴いただき、誠にありがとうございました。

質疑応答:2023年12月期の国内卸・韓国卸の減少理由と「PGA SHOW」出展の効果について

司会者:「2023年12月期の国内卸、韓国卸の減少理由について教えてください。また、『PGA SHOW』出展の効果は、他の海外卸にいつ頃反映されますか?」というご質問です。

松村:韓国卸については先ほどお伝えしたとおり、パンデミック以降のゴルフブームにより、現在、一時的に売上が急増しています。2023年にかけては前期比11.9パーセント減を見込んでいます。

国内卸については、他のアパレルブランドを含め、パンデミックの影響で物流が遅延し、一時的に在庫が膨れて仕入が難しい状況になっています。そのため、前期比23.2パーセントの減少を見込んでいます。

「PGA SHOW」の出展効果については、今年の夏から秋シーズンにかけて出荷を開始していく見込みです。現在も新規取引先候補との商談を進めており、最終的には3月に国内で展開するバイヤー向けの展示会を経て決定する予定のため、現状では金額の規模などは未定となっています。

質疑応答:「HORN GARMENT」の業績寄与と成長性について

司会者:「『HORN GARMENT』の業績寄与と成長性について、簡単にコメントをお願いします」というご質問です。

松村:現状では「MARK & LONA」が当社の事業規模の大半を占めていますが、好調な韓国向け卸での出店開発を進めています。国内では好調なECならびに卸売を中心に拡大を目指していきます。

質疑応答:新型コロナウイルス沈静化の影響について

司会者:「コロナ禍で活性化したゴルフ市場ですが、新型コロナウイルスの沈静化によるレジャーの多様化により、市場の停滞も予想されます。このような市場への対策はどのように考えていますか?」というご質問です。

松村:新型コロナウイルスの影響で世界的にゴルフ市場が活性化しましたが、特にその影響が多かったのは、若年層向けのマスの市場であったと認識しています。

もちろん市場全体が活況した点にメリットを受けていますが、当社はターゲットを富裕層と定義しているため、富裕層の方々は新型コロナウイルス以前から変わらずゴルフをされている方も多く、新型コロナウイルス収束による市場停滞の影響等は多くないと認識しています。

質疑応答:海外売上高目標の国・地域別割合について

司会者:「海外売上高目標50パーセントについて、国・地域別の割合を教えてください」というご質問です。

松村:海外売上高目標50パーセントの内訳については、まず、現在の安定した韓国売上高は25パーセントです。残りはアジアを中心に欧米諸国の展開を考えていますが、当社はラグジュアリーゴルフブランドというカテゴリーでもありますので、展開国を慎重に検討し、残りの25パーセントを展開していきたいと考えています。

質疑応答:米国での販売比率について

司会者:「米国でスタートしたブランドである一方、米国での販売比率が低いのはなぜですか?」というご質問です。

松村:もともと米国でスタートしましたが、スタート直後に非常に大きなアジアの市場である韓国・日本に向けて注力した結果、この2つのエリアを中心に展開してきました。近年、その他海外への展開強化をあらためて開始しており、2022年から米国への卸売を開始したことで、販売比率が増加し始めています。

質疑応答:2025年度の売上高、営業利益の目標について

司会者:「2025年度の売上高、営業利益の目標を教えてください」というご質問です。

松村:申し訳ありませんが、現状は非開示とさせていただいています。なお、定量的な中期成長目標としては、先ほどお伝えしたとおり、2025年までに売上高はCAGR15パーセント以上、営業利益はCAGR25パーセント以上、営業利益率は20パーセント以上、ROEは15パーセント以上を目指しています。

質疑応答:顧客層について

司会者:「顧客層はどのような層をイメージすればよいでしょうか? 年代や性別など詳細を教えてください」というご質問です。

松村:30代から50代の富裕層がメインですが、昨今ではシニアアクティブと呼ばれている60代から70代の方も当社の顧客層に当てはまります。

男女比については、国内では男性が7割、女性が3割、韓国では5割ずつです。その他の海外においては女性顧客が多い状況です。特徴としては、ブランド展開直後は女性の比率が多く、その後、男性の比率が増えるという傾向となっています。

質疑応答:競合他社と優位性について

司会者:「国内外において、競合他社やマークしているブランド企業はありますか? 他社に対する優位性や強みについても教えてください」というご質問です。

松村:ラグジュアリーゴルフをコンセプトとしている点では、現在、競合他社は見当たらない状況であると考えています。また、ハイブランドの特徴である定価販売率が高い点においても、競合他社が見当たらない理由の1つであると考えています。

優位性という面では、認知度の高いアンバサダーの起用、高いデザイン性、幅広いコンテンツ、戦略的な流通コントロールによって商品の枯渇感を演出している点があります。

リセールバリューが高く、オークションマーケットにおいても4万円のパーカーが12万円で取引されるなど、転売によって他のラグジュアリーブランドの商品と同様に付加価値がつく商品も存在しています。このような点から、他ブランドとの競合性やラグジュアリーゴルフというコンセプトについては大きな差があると考えています。

質疑応答:インバウンドの消費構成比について

司会者:「直近の国内直営店のインバウンド消費の構成比を教えてください。どの国から来た方が多いのでしょうか?」というご質問です。

松村:インバウンドの消費構成比は、現状は5パーセント程度となっています。ただし、コロナ禍以前は一部の店舗で30パーセント以上ありました。お客さまは、中国や韓国の方が非常に多いという印象です。今後、インバウンドが戻ってくると、当社にとってさらなるプラス要因となります。

質疑応答:中国への展開について

司会者:「御社のようなハイブランドは中国でかなり売れるのではないかと思いますが、なぜ中国への展開が成長戦略に出てこないのでしょうか?」というご質問です。

松村:中国の展開については、以前から多くの企業からお問い合わせをいただいています。非常に大きなマーケットとなりますので、我々においてもラグジュアリーブランドという唯一無二のコンセプトを理解していただけるパートナーとしっかり連携をとり、出店・展開なども検討していきたいと思っています。

そのため、我々としてももう少し時間をかけてしっかり店舗展開できるようなパートナーを探していきながら、売上の拡大・グローバルな戦略につなげていきたいと考えています。

質疑応答:エヌエックスシー・ジャパン合同会社との関係性について

司会者:「大株主のエヌエックスシー・ジャパン合同会社との関係性を教えてください」というご質問です。

松村:当社の元取締役の長谷川氏より、エヌエックスシー・ジャパン合同会社のオーナーであるキム氏を紹介していただき、2017年10月に当社に出資していただいたのが関係の始まりになります。現在も主要株主ではありますが、当面の間は安定株主として上場時の株主比率を継続していく方針であるとうかがっています。

質疑応答:世界主要都市への旗艦店の出店について

司会者:「多くのアパレルブランドはグローバル展開にあたり、たくさんのリアル店舗を出店していくことが多いですが、御社は世界主要都市への直営の旗艦店の出店は行わないのでしょうか?」というご質問です。

松村:世界主要都市への直営店の旗艦店の出店については、もちろん我々も検討しています。そのような意味では、今年4月にオープンする青山店は日本初・世界初のフラッグシップストアとなります。

我々は今までこのようなラグジュアリーな店舗展開を行ってこなかったため、こちらのフラッグシップストアを旗艦店として、著名建築デザイナーにデザインしていただいた店舗レギュレーションに従い、世界各国の店舗に出店展開を検討していきたいと考えています。

質疑応答:ヨーロッパでの展開について

司会者:「ヨーロッパではイタリアのみでの展開とのことですが、イタリアの消費市場は小さいと思いますので、実際にはイタリアの高級アパレルのイメージを活かした欧州地域全域での販売が行われているということでしょうか?」というご質問です。

松村:現状は、イタリアを中心に展開しています。これは我々も少し驚いていることなのですが、イタリアの高級セレクトショップの大半から非常に多くのオファーをいただいています。これをきっかけに、その他の欧州各国からお問い合わせをいただくようになりました。

そのような問い合わせを含め、今後は欧米の合同展示会に向けて商品の発表などを行っていき、欧州の拡大につなげていきたいと考えています。

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