【どう見るこの株】ニーズウェルは下値固め完了、22年9月期増収増益予想

2022年1月21日 09:28

【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】

 ニーズウェル<3992>(東1)は業務系システム開発が主力のシステムインテグレータである。22年9月期増収増益予想(21年12月10日付で上方修正)としている。DXの流れも背景として収益拡大基調だろう。22年4月4日移行予定の新市場区分については、21年10月14日付でプライム市場選択申請を決議し、上場維持基準適合に向けた計画書を提出している。株価は地合い悪化の影響で昨年来安値を更新する場面があったが、売り一巡して下値固め完了感を強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。

■業務系システム開発が主力のシステムインテグレータ

 金融業界向けの業務系システム開発を主力とするシステムインテグレータである。エンドユーザーとの直接取引比率は50%超と高水準である。サービス区分は業務系システム開発、基盤構築、コネクティッド開発、ソリューション・商品等売上としている。

 中期経営計画では目標値に23年9月期売上高100億円、経常利益10億円を掲げている。真のシステムインテグレータとして派遣ビジネスからの脱却を目指し、主力の業務系システム開発では物流分野のシステム開発を開始している。さらにM&Aやアライアンスも積極活用して、コネクティッド・ビジネスやソリューションビジネスの強化・拡大を推進している。

 21年7月にはキヤノンITソリューションズと資本業務提携、21年9月にはコネクシオ<9422>と業務提携、21年10月にはゼネコン向けシステム受託開発が主力の零壱製作を子会社化、21年11月にはアセンテック<3565>と業務提携した。

■22年9月期増収増益予想

 22年9月期の業績予想(非連結、21年12月10日付で上方修正)は、売上高が21年9月期比10.0%増の63億30百万円、営業利益が10.1%増の6億38百万円、経常利益が13.3%増の6億59百万円、当期純利益が7.9%増の4億54百万円としている。配当予想は20円(期末一括)としている。21年9月期比3円減配の形だが、21年9月期には設立35周年記念配当5円が含まれているため、普通配当ベースでは2円増配となる。

 高付加価値案件の獲得、リモート開発体制の改善や新卒社員の早期戦力化による生産性向上などで2期連続増収、11期連続増益予想としている。なお業務系システム開発およびソリューションビジネスが好調に推移し、21年11月11日付で公表した期初予想を早くも上回る見通しとなった。需要が高水準に推移し、DXの流れも背景として収益拡大基調だろう。

■株価は下値固め完了

 22年4月4日移行予定の新市場区分については、21年10月14日付でプライム市場選択申請を決議し、上場維持基準適合に向けた計画書を提出している。中期経営計画で掲げた業績目標の達成に向けた各種施策を推進し、企業価値の向上によって23年9月期末日までに流通株式時価総額100億円の充足を目指すとしている。

 株価は地合い悪化の影響で昨年来安値を更新する場面があったが、売り一巡して下値固め完了感を強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。1月19日の終値は583円、時価総額は約59億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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