ユーロ週間見通し:底堅い値動きか、株高期待が支援材料に

2020年8月22日 15:04


*15:04JST ユーロ週間見通し:底堅い値動きか、株高期待が支援材料に
■企業景況感悪化でユーロ買い縮小

今週のユーロ・ドルは1.1966ドルまで上昇後、1.1754ドルまで反落。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨での追加緩和が示唆されるとの思惑から、ユーロ買いが先行したが、FOMC議事要旨で追加緩和への言及はなく、ユーロ売り・米ドル買いが優勢となった。さらに、欧州中央銀行(ECB)の7月理事会議事要旨で経済見通しのリスクは下方との見解が示されたことや、8月21日発表のユーロ圏8月製造業・サービス業PMIが市場予想を下回ったことから、1.1754ドルまでユーロ安・米ドル高に振れた。取引レンジ:1.1754ドル-1.1966ドル。

■伸び悩みか、1.19ドル台にユーロ売り興味残る

来週のユーロ・ドルは伸び悩みか。米連邦準備制度理事会(FRB)による追加緩和の可能性は消えていないことから、ユーロ売り・米ドル買いがただちに拡大する可能性は低いとみられる。ただ、1.19ドル台にはまとまった規模のユーロ売り興味が残されているとみられ、具体的な買い材料が提供されない場合、ユーロは上げ渋る可能性がある。

予想レンジ:1.1700ドル−1.1900ドル

■弱含み、米中関係の悪化を警戒したユーロ売りも

今週のユーロ・円は一時124円44銭まで下落した。8月15日に予定されていた米中貿易交渉の第1段階合意をめぐる閣僚級会合が延期になったほか、米トランプ政権が中国ファーウェイへの制裁強化を発表したことで、ユーロ売り・円買いになった。欧州の8月製造業・サービス業PMIが下振れしたこともユーロ売り・円買いにつながった。取引レンジ:124円44銭−126円46銭。

■底堅い値動きか、株高期待が支援材料に

来週のユーロ・円は底堅い値動きか。ユーロ圏の企業景況感は予想を下回ったことから、リスク選好的なユーロ買い・円売りは縮小した。ただし、米国株式の強気相場が世界的な株安を抑制しており、リスク回避的なユーロ売り・円買いがさらに強まる可能性は低いとみられる。
○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・特になし

予想レンジ:123円50銭−125円50銭《FA》

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