17日の香港市場概況:ハンセン0.5%高で反発、「在宅」関連に買戻し

2020年7月17日 18:00


*18:00JST 17日の香港市場概況:ハンセン0.5%高で反発、「在宅」関連に買戻し
17日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比118.48ポイント(0.47%)高の25089.17ポイントと反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が69.65ポイント(0.69%)高の10203.57ポイントと4日ぶりに反発した。売買代金は1295億3000万香港ドルに縮小している(16日は1997億9200万香港ドル)。(亜州リサーチ編集部)


前日急落の反動で自律反発狙いの買いが先行した。また、米上場する中国企業の「香港回帰」を通じて相場が活性化する——との期待感も広がっている。米国にADR上場する中国の有力企業では、非公開化の計画が相次ぐ状況だ。ただ、指数が上げ幅を大きく縮小する場面もみられている。米中対立の激化、香港の新型コロナウイルス感染再拡大などが不安要素となった。

ハンセン指数の構成銘柄では、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が7.1%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)と電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)がそろって4.4%高、乳製品メーカー大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が4.3%高、取引所運営の香港交易所(香港証券取引所:388/HK)が3.2%高と上げが目立った。

セクター別では、医薬品関連が高い。上記した中国生物製薬のほか、上海復星医薬集団(2196/HK)が6.6%、緑葉製薬集団(2186/HK)が5.7%、三生製薬(1530/HK)が3.8%、石薬集団(1093/HK)と康哲薬業HD(867/HK)がそろって3.0%、中国神威薬業集団(2877/HK)が2.1%ずつ上昇した。

Eコマースやデリバリー、オンラインゲームなど「在宅」関連もしっかり。京東集団(JDドットコム:9618/HK)が2.4%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.6%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.4%高、美団点評(メイトゥアン・ディエンピン:3690/HK)が3.2%高、網龍網絡(ネットドラゴン・ウェブソフト:777/HK)が3.7%高で引けた。


半面、香港系不動産セクターはさえない。太古A(スワイヤ・パシフィックA:19/HK)が1.8%安、恒隆地産(101/HK)が1.5%安、信和置業(サイノランド:83/HK)が1.2%安、新世界発展(17/HK)が1.1%安、長江実業集団(CKアセット・ホールディングス:1113/HK)が1.0%安と下げた。香港政府は16日夕、新型コロナの市中感染者63人を新たに確認したと発表。一日あたりの市中感染者数として過去最多を更新したと報告した。香港では夜間の店内飲食を禁止するなど、規制が再び強化されている。

一方、本土市場は4日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.13%高の3214.13ポイントで取引を終えた。消費関連株が高い。自動車株、医薬品株、海運株、インフラ関連株、ハイテク株の一角なども買われた。半面、証券株は安い。保険株、不動産株、公益株も売られた。

亜州リサーチ(株)《FA》

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