9カ月近く未配信だった大量のSMSが夜中に配信のトラブル 米国で

2019年11月10日 20:32

米国で7日未明、9か月近く未配信だった大量のSMSが一気に配信され、苦情が相次いだそうだ(Syniverseの発表Android Policeの記事CNNの記事The Vergeの記事)。

元の送信日は主にバレンタインデーだが、SMSの内容はバレンタインメッセージとは限らない。中にはSMSでやり取りした会話の一部だけが配信され、夜中に意味不明なSMSが届いたと感じた人も多い。元の送信者は送信したこと自体を覚えておらず、そのSMSへの返信でさらに混乱することもあったようだ。また、別れた恋人からのバレンタインメッセージで気まずい思いをしたり、既に亡くなった人からのメッセージに驚いたりした人もいたという。

原因は通信会社にサービスを提供するSyniverseという会社のシステムトラブルで、問題は米4大キャリア(AT&T/Verizon/T-Mobile/Sprint)を含む複数の携帯電話キャリアで発生したようだ。

Syniverseによると、受信側の携帯電話が圏外にある場合や電源が切られている場合など、SMS(P2Pテキストメッセージ)がすぐに配信できなかった場合は一時的に(24時間~72時間)保持して繰り返し配信を試みる。その後(配信済み・未配信を問わず)SMSの内容はすべて削除され、料金請求用のメタデータのみ45日間保存されるとのこと。

しかし2月14日、送信待ちのSMSを保持したサーバーの1台で障害が発生したそうだ。そのサーバーはそのまま放置されていたようで、11月7日に再度起動されたサーバーは保持していたSMSの送信を一気に開始することになる。Syniverseでは当初、誤送信されたSMSを168,149通としていたが、さらに多いとみられるとのことだ。

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