プライバシー重点とされるAndroid Qでも広告主はユーザーの追跡が可能

2019年7月31日 22:52

 Anonymous Coward曰く、

 現在、ベータ版が公開されているAndroidの次期バージョンとなるAndroid Q(Android 10)では、プライバシーに重点が置かれている。しかし、電子フロンティア財団(EFF)がこれに対し、OSが依然としてユーザーよりも広告トラッカーを優先していると指摘している。

 EEFによると、Android QではGoogleやサードパーティの広告主がアプリ間でユーザーを追跡できるようにする機能が継続的にサポートされており、Android Qで行われているプライバシー対策の良さが損なわれているという。さらにAndroidでは、アプリのインターネットへのアクセスをユーザーが制御できていないと指摘した。

 Android Qではデバイスの識別に新たな制限を設けている一方で、Advertising ID(広告ID)と呼ばれる固有のデバイス識別子を生成し公開している。これにより、広告主が複数のアプリを利用してユーザーの行動を関連付けできる。Advertising IDはトラッキングCookieのようなもので、デフォルトではデバイス上のすべてのアプリに表示され、リセットこそ可能なものの、制限や削除はできない。

 さらに、Facebookやほかのターゲティング会社は、他のプラットフォーム上のユーザーをターゲットにするため、Advertising IDのリストをアップロードすることを企業に許可しているとも指摘している(SD Times電子フロンティア財団Slashdot)。

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