ANAとパナソニック、成田空港で自動車椅子の実証実験 

2019年5月17日 11:37

 全日本空輸(ANA)とパナソニックは16日、パーソナルモビリティ(自動追従電動車椅子)の実証実験を成田空港で開始した。

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 パーソナルモビリティとは、パナソニックとWHILが共同で開発した電動車椅子である。高齢者など車椅子を必要とする乗客が、国際線から国際線への乗継ぎをするのをサポートしようとするのが目的だ。

 係員が先頭の1台をリモコンで操作し、他の車椅子が時速4キロの速度で自動追従する。追従する車椅子の前部に備えたセンサーが、前の車椅子の後部に設置された「追従用反射板」を読み取って追従する仕組みだ。最大で10台までが追従でき、1回の充電で約10キロ走行できるという。

 車椅子の重量は75㎏、最大積載重量は100kg。後部には荷物を置く台も設置され最大10㎏まで積める。現在は手押しの車椅子を利用し、荷物を置くスペースもないため、利用客は自分の膝の上に手荷物を置いている。またシートの左側にはタブレットも設置され、走行中に停止させたい場合などにタップすると係員に通知できる。車椅子が何かに衝突する危険がある場合などには「自動停止」する機能も備わっている。

 今回は3台の車椅子で実証実験する。先頭の1台をANAの地上係員がリモンコンで操作し、2台の車椅子が追従する。成田空港第1ターミナル3階に到着した乗継の乗客は、4階の乗継検査場に電動車椅子で移動。検査終了後、再び3階に戻り出発便に搭乗するという手順だ。

 ANAの統計によれば、乗継のために車椅子を利用する乗客は、成田空港では1日あたり約350人という。現在は手押しの車椅子1台につき1人の地上係員が付き添っている。今回の実証実験が成功すれば、利用客の利便性が増すと同時にANAにとっても大幅な効率性アップが期待できる。

 ANAは、今回の実証実験を通じ、自動追従電動車椅子の他の用途での活用も含めて検討を行っていくとしている。(記事:kan1713・記事一覧を見る

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