NASAの火星着陸機InSight、火星の風音を聴く
2018年12月12日 22:21
headless曰く、 先月末に火星に着陸したNASAの着陸機InSightが火星で吹く風の「音」を初めて地球にもたらした(プレスリリース、ブリーフィング資料)。
ただし、InSightは録音機能を備えておらず、気圧センサーと地震計(SEIS)搭載のセンサーがとらえた風の振動を音に変換したものだ。記録されたのは12月1日に北西から南西に向けて吹いた推定5~7m/秒の風で、着陸地点で軌道上から観測されたつむじ風の動きに一致するそうだ。
気圧センサーは風の振動を直接記録しているのに対し、SEISのセンサーは風によるInSightのソーラーパネルの振動を記録している。SEISは数週間のうちに火星表面への設置が行われる予定で、InSight自体の振動を記録できるのは今だけだという。風音の録音は予定外のことだったが、設置後もInSightの振動による影響を受けることになるため、センサーの出力からノイズを除き、実際の火震(marsquake:火星の地震)を正確に検出するため今回のデータを役立てるとのこと。
SEISのセンサーは最高50Hz程度の振動を検出できるが、気圧センサーの出力は人間の可聴周波数帯域よりも低い10Hz程度だという。そのため、公開されている音声では再生速度を100倍にし、周波数が100倍となるよう加工されている。SEISによる録音は生の音声と、聞こえやすいよう2オクターブ上げた音声が公開されている。生の音声を聴くにはイヤフォンかサブウーファーが必要とされている。実際に試してみたところ、イヤフォンを使用すれば聞こえたが、ノートPCのスピーカーでは何も聞こえなかった。
最新記事
- NVIDIAら、実機ロボットの研究開発を完全自動化するフレームワーク「ENPIRE」発表―AIが検証からコード修正まで実行
- Z.aiが「GLM-5.2」のオープンウェイトを公開、性能はClaude Opusに迫るもAPI経由のデータ送信に中国法上のリスク指摘
- 【内部リーク】Metaが数千人の技術者をAI訓練用のデータ作成に投入、社内からは「強制収容所」と自虐する不満が噴出
- 『R-Type Tactics I・II Cosmos』が6プラットフォームで海外発売へ―幻のPSP続編が16年越しに初の英語化
- ChatGPTのシェアが初の50%割れ、GeminiとClaudeが猛追――Sensor Tower調査