宅配ボックスの設置を促進 規制緩和へ

2018年9月12日 11:18

 国土交通省は住民が不在でも荷物を受け取ることができるよう、宅配ボックス設置の規制を緩和する方針を固めた。宅配ボックスをより多く設置することで、再配達の手間を減らし宅配業者の負担軽減が期待される。

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 宅配便の再配達率による社会的損失は年々大きくなってきている。国道交通省が実施した調査では2018年4月の宅配便の再配達率は15.5パーセント、東京23区などの都市部に限れば17.1パーセントであった。つまりおよそ6軒に1軒の割合で再配達が発生しているということだ。これほどまでに再配達が増えるとトラックの稼働増加による二酸化炭素排出や、ドライバーの過重労働による人手不足などがより深刻になってくる。共働きの世帯も年々増加している中、再配達率を下げるのは簡単なことではない。そこで再配達の手間を省くために注目されているのが宅配ボックスなのだ。

 そもそも宅配ボックスの設置は、これまで共同住宅に限定されてきた。しかし今回国土交通省は建築基準法の規制を緩和し、共同住宅以外すべての建物でも宅配ボックスを設置できるようにした。現在自家発電設備などは敷地面積に対する延べ床面積によって算出する容積率の計算に含まれないが、宅配ボックスも延べ床面積の100分の1までは同様に容積率の計算から除外する。これでそれほど大きくない宅配ボックスであれば自由な設置が可能になる。加えて賃貸物件の場合には、宅配ボックスの設置に必要だった面積を賃料徴収できる床面積に充てることも可能だ。

 宅配ボックスは自宅に不在の場合、自宅にいても宅配業者に気づかなかった場合、さらには何らかの理由で応対したくない場合など、多くのケースで有効活用が可能だ。加えて再配達率を下げ、ドライバーの負担軽減や環境問題対策ともなる。一つの規制緩和で多くの効果が期待できるだろう。宅配ボックスの設置に関する規制緩和で、宅配便の歴史が変わるかもしれない。(編集担当:久保田雄城)

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