アロンソが今季限りでのF1引退を表明
2018年8月15日 17:57
14日、2005〜06年にF1の世界チャンピオンに輝いた名ドライバー、フェルナンド・アロンソが、2018年限りでF1から引退することが所属チームのマクラーレンから発表された。
■レーシングドライバーとしては現役を続行
マクラーレンから発表された「アロンソ来季F1不参戦」のコメントは、アロンソの今季限りでのF1でのみの引退表明と受け取ることができ、他のカテゴリーへの挑戦とも読み取れることから、今後のアロンソの動向が注目されている。
■アロンソの軌跡
スペイン出身のフェルナンド・アロンソは、2001年、ミナルディ(当時)からF1デビューを飾り、2003年のハンガリーGPにおいて、22歳1月で当時の最年少記録にて初優勝を記録した。さらに2005年には、ルノーによって自身初、そして最年少記録でのF1世界チャンピオンに輝き、翌2006年にも連覇を果たした。
2007年にマクラーレンに移籍した後、20008〜09年は再びルノー、2010〜14年はフェラーリで走り、2015年からはホンダ製パワーユニットを搭載したマクラーレン(現ルノー製)に復帰している。17年に及ぶF1でのアロンソの戦績は現時点において、通算32勝は歴代6位、通算300戦出走は史上4人目となっている。
■現役最高のドライバー
タイトルを獲得した回数は2回で、ルイス・ハミルトンやセバスチャン・ベッテルより少ないものの、ドライバーとしての評価は高く、現役最高のドライバーといわれているアロンソだが、近年は戦闘力の劣るマシンによって勝利から遠ざかっていた。
近年のアロンソは世界3大レース「F1モナコGP」、「インディ500」、「ルマン24時間レース」の制覇に挑戦することを明言しており、2017年には、日本人ドライバー佐藤琢磨選手が優勝した「インディ500」に初参戦。2018年には「ルマン24時間レース」にトヨタから参戦し初優勝を果たしており、既に優勝を記録している「F1モナコGP」と併せ、3大レースのうち「インディ500」を残して2つを制覇している。
■今後はインディ500制覇、そしてF-1復帰も?
アロンソは現在、世界耐久選手権「WEC」の2018/19シーズンにトヨタチームから参戦しており、「ルマン24時間レース」の制覇と合わせて「WEC」のタイトルも狙っている。そして、今年は見送っていた「インディ500」への再挑戦も計画していると言われており、世界3大レース制覇への意欲は失っていない。また、将来的にはF-1復帰も噂されていることも事実である。
■マクラーレンの空席を埋めるドライバーは?
今季限りでのF1引退がうわさされていたアロンソが、正式に引退をコメントしたことにより、来季マクラーレンのシートが空くことになる。すでにルノーへの移籍を発表したダニエル・リカルドによって空席となったレッドブルのシートと合わせて、ビッグチームのシート争奪戦が本格化しそうだ。(記事:田中秀雄・記事一覧を見る)