独化学メーカーBASF、海洋生物由来の多くの遺伝子特許を保有

2018年6月19日 18:09

 ドイツの化学系メーカーBASFは、海洋生物のDNAに由来するDNA特許を数多く保有しているそうだ(Smithsonianmag.comSlashdot)。

 ストックホルム大学や東京大学、スウェーデン王立科学アカデミー、ブリティッシュコロンビア大学の研究者らが、特許化された3800万もの遺伝子配列記録を調査してそのデータベースを作成したという。その結果、特許化された遺伝子配列のうち47%はBASFがその権利者となっていることが分かったという。それ以外の企業による特許をすべて合わせても37%にしかならず、BASFは群を抜いて大量の遺伝子配列による特許を押さえている状況のようだ。また、大学やそのパートナーが保有していた特許は12%だったという。

 遺伝子配列について特許として独占権を与えることについては以前より議論になっているが(過去記事)、たとえば日本では有用性があることが分かっている遺伝子配列については特許として保護対象になるとされている。

 BASF社が特許を持つ遺伝子配列は、たとえば遺伝子改変によって健康に良いとされるオメガ3脂肪酸を含む脂肪を作らせるといった用途で利用できるものだという。

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