NY株式:NYダウは572ドル安、貿易戦争への懸念で全面安

2018年4月7日 09:06


*09:06JST NY株式:NYダウは572ドル安、貿易戦争への懸念で全面安
6日の米国株式相場は下落。ダウ平均は572.46ドル安の23932.76、ナスダックは161.44ポイント安の6915.11で取引を終了した。トランプ大統領が中国からの輸入品1000億ドルを対象とした追加関税策の検討を指示したことで、対中貿易摩擦への警戒感が一段と高まり、終日大幅下落となった。3月雇用統計で非農業部門雇用者数が大幅減少となる一方で、平均時給の伸びは予想を上振れたが相場への影響は限定的だった。セクター別では全面安となり、特に半導体・半導体製造装置や資本財の下落が目立った。

バイオ医薬品のインサイト(INCY)は、悪性黒色腫の患者に対するIDO阻害薬(癌腫瘍を守る酵素の働きを阻害する薬品)の臨床試験が目標に到達せず、20%を超す下落。半導体のエヌビディア(NVDA)は、空売り専門の調査会社シトロン・リサーチが同社株価が200ドルを割り込むとの予想を示し、軟調推移。クラウドベースの顧客管理ソフトなどのセールス・フォース(CRM)は、計25億ドルの無担保社債による資金調達を行い売られた。米長期金利の下落でゴールドマンサックス(GS)やJPモルガン(JPM)などの金融関連企業が下落した。

来週から1-3月期決算シーズンに突入する。ファクトセット社の調査によれば、1-3月期のS&P500構成銘柄の利益は、6日時点で前年同期比17.1%の増益予想と、11年1-3月期以来の利益成長(前年同期比)となる見通しだ。

Horiko Capital Management LLC《TM》

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