日本経済の前提が変わってきている?!

2017年5月4日 12:32

 日本の経済というのは将来の少子高齢化に伴う人口減によって低成長が続くことは、予測になりますがほぼ確定的なことになります。しかし、今、現在、少しその現象がかわりつつあることがあります。

■日本の経済成長が加速をしている?

 経済状況がよくなっている? 加速しているという表現は少し大袈裟な表現になりますが、リーマンショックや東日本震災直後よりははるかによくなっていることは誰しもが認めることになると思います。

 しかし、この冬から春にかけてかなり将来の展望に関して明るくなっていることは確かだと思います。

■この要因

 この原因の最大の要因は、やはり、円高や原油安によって日本経済が停滞するペースが少なくなってきたことにあります。具体的にいえば、物価になりますが、物価が以前のように円高や原油安によって大きく下がることがなくなってきたのです。

 つまり、政府や日本銀行が目指す、デフレ脱却に今までは全く光が見えてきませんでしたが、やっとその脱出の見込みが出てきた、ということになります。物価が下がり続けることは、国の活力をそぎ、そして最終的には国家が衰退に向かうことを意味します。

 みなさんの中には、物価は下がったほうがいい、と思う方は多いと思いますが、その一方でお給料は増えてほしいという人がいると思います。そのようなことはありえませんから、だったら国の活力がある物価上昇を選んだほうが無難でしょう。

■本当に日本経済は復活するのか?

 数ある経済予測の中で、有史以来、大きく外さない予測というのは、人口推移による経済予測になります。日本は、基本の前提条件が少子高齢化の人口減になります。かんたんなことを言えば、一人で作業をやるよりも二人で作業をやったほうが効率はよくなることと一緒です。人数がいれば、より経済は効率的になるのです。人口が増えれば経済は活性化する、つまり、日本経済の前提は変えることができない、ということになります。

■一時的な景気浮揚で何をすべきか?!

 人間は眼前の光景に左右をされます。たとえば、日本がバブル景気に踊っていたときに日本の財政赤字がさらに増えていました。今から考えるとなぜ、バブル景気のときに財政健全化をしなかったかと批判されることが多いですが、超エリートでも眼前に起こっている好景気に左右されてしまったのが、日本の現在の財政赤字になるのです。

 今度、少し、景気が浮揚したときに、人生設計などを眼前の風景に惑わされずに、長い目でみた設計を組み立て直す絶好のチャンスとなるでしょう。(記事:角野 實・記事一覧を見る

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