LINEの新オフィスで思う、あえてリモートワークには向かわない考え方

2017年4月10日 11:15

 「働き方改革」の流れの中で、在宅勤務をはじめとしたテレワーク、リモートワークを推進する動きがあります。
 すでに制度化して運用を始めている会社もあり、私の周りでも週数日は在宅で勤務している人がいますが、特に夫婦共働きの中での育児や介護、その他の家事分担などの面では、便利に活用しているような話を聞きます。

 私自身も、仕事は自宅でしたり事務所でしたり、移動途中のカフェやレンタルのワーキングスペースを使ったり、その時のスケジュールや気分によって、いろいろな場所で仕事をします。
 もともと、「なぜ予定がなくても始業時間に必ず行かなければならないのか」とか、「なぜこんな混んで時間がかかる電車で移動するのか」などと思っていたくちなので、今の働き方は自分にとっては柔軟で効率が良く、働きやすいと思っています。
 そんなことから、私はリモートワークを進める動きは、肯定的に捉えています。

 ただ、私とは反対に、否定的な考えの人も数多くいます。やはり組織、チームで動くことが多い職場の場合、「メンバー同士の場の共有」「面と向かってのコミュニケーション」ということには大きな意味があります。
 チームスポーツの中で、自主練だけで済ませる野球チームもサッカーチームもありませんし、もしあったとしても、実際に勝つことは難しそうに思います。最近は個人競技の選手も、合同練習や合宿などを通じ、チームとして動くことで結果を出していることもあります。
 高い成果を望もうとすると、チーム戦術の熟成もお互いの切磋琢磨も必要であり、個人、個別でやることに限界があるのは確かでしょう。

 ここ最近、外資系企業のアメリカ本社で、リモートワークを廃止するような動きが次々出てきています。その理由はチームとしての機能が落ち、業績が下がっているということであり、その原因の一つにリモートワークの働き方があると見られているようです。
 例えば、グーグルのような先進的な発想をする企業でも、ことリモートワークについてはあまり積極的ではなく、どちらかといえばオフィス環境の充実に重きを置いているということを聞きます。

 そんな中で目にしたのが、メッセンジャーアプリで有名なLINEの新オフィスの話題です。
 受付やオフィスのそのものの立派さだけでなく、以下のような設備が紹介されていました。
 ・電動で高さを調節でき、立って仕事をすることもできるデスク
 ・自席から離れて気分を変えて仕事ができるワークスペース
 ・予約なしで使えるモニター付きミーティングスペース
 ・防音措置がされた個室スペース
 ・休憩も仕事もできる和室スペース
 ・広いカフェと豊富な飲食メニューはLINE Payで決済可能
 ・ビリヤード台やダーツがある娯楽スペース
 ・1時間500円で受けられるマッサージ、予約が埋まっている時のためのマッサージチェア
 など。

 画像を見るとさらにわかりやすいですが、これほどのオフィス環境というのはそうそうあるものではありません。これを見ると、いくら私がリモートワークに肯定的だといっても、さすがに「在宅勤務よりもこのオフィスに行きたい」と思います。

 「働き方改革」が“働きやすさの追求”であり、その結果としての“生産性向上”を目指しているのだとすれば、こういうアプローチも一つの方法です。
 さすがにLINEほどのレベルまでには、どこの会社でもできることではありませんが、「ぜひ通いたい、ぜひ働きたいと思えるオフィスを作る」というやり方は、特にチーム重視の職場であれば、考えてみる必要があるのではないでしょうか。

※この記事は「会社と社員を円満につなげる人事の話」からの転載となります。元記事はこちら

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