国内の業歴1000年以上の老舗企業は7社

2016年12月4日 21:34

 東京商工リサーチによると、2017年に創業100年以上となる老舗企業は、全国で3万3,069社あることがわかった。前回調査(2012年8月)より5,628社(20.5%)増加した。最古の老舗企業は社寺建築の金剛組(大阪府)の578年創業だった。次いで、587年創業の華道「池坊」の一般財団法人池坊華道会(京都府) 、705年創業の旅館業の西山温泉慶雲館(山梨県)と続き、業歴1000年以上(創業1017年以前)は7社あった。

 地区別では、東京都などの「関東」が1万23社(構成比30.3%)と最多で、全体の約3分の1が集中している。老舗率(企業数に占める老舗企業の割合)のトップは、古くから温泉地で栄え、漁業や眼鏡枠製造、薬売りなど地場産業が活発な北陸の2.1%だった。

 業種別では、「清酒製造業」(850社)、「貸事務所業」(694社)、「旅館,ホテル」・「酒小売業」(各693社)が上位を占めた。

 業歴別では、「100年以上200年未満」が3万1,136社(構成比94.1%)で最も多かった。以下、「200年以上300年未満」が822社(同2.4%)、「300年以上400年未満」が639社(同1.9%)の順。「100年以上200年未満」 のうち、2017年に「100年」を迎える企業は1,118社。

 宗教法人を除き最も創業が古かったのは、社寺建築の金剛組(大阪府)の578年創業。飛鳥時代の四天王寺建立にも立ち会い、現在は2006年設立の新会社が旧金剛組から事業を継承している。次いで、華道「池坊」の一般財団法人池坊華道会(京都府)の587年創業、武田信玄や徳川家康も訪れたと伝えられる(有)西山温泉慶雲館(山梨県)の705年創業と続く。業歴1000年以上を誇る老舗企業は7社だった。

 創業年の時代別では、最多が「明治」の2万1,773社(構成比65.8%)で、6割を占めた。次いで、「大正」6,730社(同20.3%)、「江戸」4,164社(同12.5%)、「室町」132社(同0.4%)の順。「明治」は、封建制度の江戸時代から文明開化で西洋文化が流れ込み、西洋化・近代化が目覚ましかった時代だ。政府主導で殖産興業が推進され、各地で様々な企業が誕生した。

 1872年(明治5年)に日本初の鉄道路線が開業し、富岡製糸場(群馬県)が国策事業として創業され、生糸輸出など海外貿易にも力が注がれた。日本銀行が創立された1882年(同15年)には輸出が輸入を上回り、日本の貿易立国の基礎を築き上げた時代でもあった。

 地区別の老舗企業数は、「関東」が1万23社(構成比30.3%)で最も多かった。以下、「近畿」5,970社(同18.0%)、「中部」5,110社(同15.4%)と、大都市圏で6割(同63.8%)を占めた。最も少なかったのは「北海道」の962社(同2.9%)だった。

 前回調査(2012年8月)から老舗企業の増加をみると、最多は「北海道」で前回調査に比べ33.9%増(718→962社)だった。次いで、「九州」の同24.4%増(2,297→2,858社)、「近畿」の同21.5%増(4,912→5,970社)、「関東」の同21.4%増、「東北」の同20.9%増の順。この5地区が全国平均(20.5%増)を上回った。

 老舗率(企業数に占める老舗企業の割合)は、「北陸」が2.1%でトップ。北陸は眼鏡枠製造の福井県(老舗率2.3%)、加賀藩前田家の城下町として発展した石川県(同2.0%)、薬売りとして有名な富山県(同1.9%)と、各県が全国平均を上回った。最も低かったのは「関東」で0.80%。老舗企業数は最も多いが、戦後の経済成長に伴い設立された企業が多いとみられ、老舗率を引き下げた。(編集担当:慶尾六郎)

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