原子炉に強度不足の鋼材使用が疑われる
2016年9月5日 17:13
masakun 曰く、 2016年6月23日にフランス原子力安全局(ASN)が、フランス国内で運転中の加圧水型原子力プラント(PWR)の18基で用いられている、クルゾ・フォルジュ社および日本鋳鍛鋼(JCFC)により製造された蒸気発生器において、その水室の機械的強度が想定より低い可能性があるというフランス電力(EDF)の報告を発表した。これを受けて原子力規制庁は8月24日に国内の実用発電用原子炉設置者に対し、クルゾ社とJCFC製の鍛造品供給の有無、鍛造品製造時の炭素偏析に関する品質管理状況等を9月2日までに調査するよう指示。その結果、現在稼働中の川内原発を含む8原発13基の原子炉でJCFC製の鍛造品が報告されたという(原子力規制庁資料、東京新聞)。
NHKによる報道では「国内の全原発に見つかった」ような報道がなされているが、原子炉に鍛造品を用いること自体に問題があるのではない。2社に機械的強度を低下させる炭素濃度の高い領域をもつ(JIS等の規格を上回る本来使用すべきでない)鍛造鋼が使用された可能性が指摘されており、他社製鍛造鋼の有無は念のために行われたものである。そして原子力規制庁は、使用されている鍛造鋼に規格(JIS等)を上回る炭素濃度領域が含まれる可能性について評価し、10月末までに報告するように求めている。
ところで原子力規制庁資料には ASN のプレスリリースが仮訳の形で掲載されているが、「フラマンビルのEPRの原子炉容器で検知された異常に関する経験のフィードバックを完全なものとする上でこれらの調査が活かされるよう、また、施設の安全に影響を与えうる全ての要素が特定されるよう監督する」と書いてあったのが興味深かった。
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