トヨタ、Uber社とライドシェア領域で協業

2016年5月26日 22:02

 トヨタ自動車(以下トヨタ)は、Uber Technologies, Inc.(以下Uber社)と、ライドシェア領域における協業を検討する旨の覚書を締結したことを25日、発表した。両社は今後、顧客ニーズやビジネス環境、規制動向などを踏まえつつ、海外でライドシェアビジネスが拡大している国・地域において、試験的な取り組みを始めながら、協業を模索していく。

 近年、利用者の運転習慣の変化に伴い、カーシェアリングのほか、クルマの保有者自身がドライバーとなって利用者を乗せる、ライドシェアのような新たな移動提供サービスが、多くの国・地域において急速に発展している。今後両社は、このような領域での新しいサービスの提供を目指す。今回の合意を経て、トヨタファイナンシャルサービス(TFS)と未来創生ファンドからUber社に戦略的出資を行う。

 具体的な取り組みの一つとして、両社は、TFS(トヨタファイナンシャルサービス)が利用者に車両をリースし、利用者がUberドライバーとして得た収入からリース料を支払ってもらうサービスを構築する。

 今回の合意にあたり、トヨタの専務役員で「コネクティッドカンパニー」プレジデントの友山茂樹氏は「ライドシェアは、未来のモビリティ社会を創造する上で大きな可能性を秘めている。Uber社との協業により、安心、便利で、魅力的なモビリティサービスをお客様にお届けすべく、検討を進めていきたい」と述べた。

 また、Uber社のチーフ・ビジネス・オフィサーのEmil Michael(エミール・マイケル)氏は「グローバル規模のパートナーシップの一環として、世界最大の自動車会社であるトヨタが当社に戦略的投資を行うことを、喜ばしく思っている。トヨタのクルマは世界各国のUberドライバーから大変好評を博している。今後、当社の自動車融資プログラムの拡張をはじめ、トヨタと様々な形で協業していきたい」と語った。

 今後、Uberドライバー向けの車載アプリの開発、両社それぞれの研究活動に関する知見の共有、トヨタ・レクサス車のUber社へのフリート販売など、様々な領域で協業の可能性を検討していく。

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