明豊ファシリ Research Memo(1):情報の可視化と高い専門性による提案力で受注実績を積み上げる
2015年7月3日 18:08
*18:08JST 明豊ファシリ Research Memo(1):情報の可視化と高い専門性による提案力で受注実績を積み上げる
明豊ファシリティワークス<1717>は、建築に関して技術的な中立性を保ちつつ、発注者(施主)の代行者または補助者となって施主側に立ち、基本計画や設計の検討、工事発注方式の検討、工程管理、コスト管理などを行うコンストラクション・マネジメント(以下、CM)事業を展開する。情報の可視化による「フェアネス」と「透明性」、並びに高い専門性と提案力に裏打ちされた「高品質なサービスの提供」「プロジェクトの早期立ち上げ支援」を行うことで顧客からの信頼を獲得し、ここ数年で大企業を中心に受注実績を積み重ね、成長を続けている。
2015年3月期の業績は、経常利益が前期比46.0%増の562百万円となり、6期ぶりに過去最高を更新した。社内で管理する売上粗利益(売上高から工事費など社内コスト以外の売上原価を差し引いたもの)ベースでの受注高も前期比3割増と過去最高を更新しており、順調に拡大を続けている。特に、オフィス事業で大企業におけるオフィスビル新築同時入居など難易度の高い事業所移転の受注が増加したほか、金融機関向けを中心に顧客保有資産の最適化をサポートするCREM事業の好調が目立った。
2016年3月期は売上高が前期比5.4%減の7,800百万円、経常利益が同4.9%増の590百万円となる見通し。売上高が減少するのは、アットリスク方式(工事費用も売上高として計上)で受注している大阪府立大学プロジェクトが減少するのが主因で、実態の収益は拡大基調が続く。また、今期の会社予想には今後想定される短期受注案件の寄与を見込んでおらず、保守的な計画となっている。
中期的な同社の成長ポテンシャルは高いと弊社ではみている。国内の建設需要はしばらく高水準が続く見通しであることに加えて、公共工事分野で国交省が入札方式の多様化に取り組み始め、CM方式もその1つとして取り上げられたことで、今後受注を獲得するケースが増えていくことが予想されるためだ。公共分野では老朽化した施設の建替え・移設などの潜在需要も大きいだけに、同社にとっては追い風となろう。
また、CREM事業についてもCM事業に次ぐ収益柱として成長することが見込まれる。地方金融機関や大手企業によるグループ再編が進むなかで、拠点の統廃合の動きが今後も活発化すると予想されるためで、顧客保有資産の最適化サポートで評価を高めている同社の受注は今後も拡大していくことが予想される。
■Check Point
・建設工事における各種マネジメント業務を専業とする
・CM事業が最も成長ポテンシャルが高い事業
・粗利益ベースの受注高では3割増と過去最高を更新
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《YF》