米当局、ハッカーが盗んだ情報を「横取り」していた?

2015年2月9日 18:06

taraiok 曰く、 ドイツのニュース雑誌シュピーゲルによる報告によれば、NSAとその諜報パートナーはフリーのハッカーが電子メールを盗み出したとしても、それを被害者に報告するとは限らない。むしろ、ハッカーの情報を横取りする形で情報入手手段として活用しているという(THE INTERCEPTITWORLDSlashdot)。

 この情報はエドワード・スノーデン氏によるリーク文書によって明らかになったという。ハッカーを利用して盗んだデータは「Five Eyes同盟」(米国、カナダ、イギリス、オーストラリア、およびニュージーランド)の諜報機関内で共有されるといい、被害者の中にはインドの外交官や海軍関係者、中国人の人権活動家。チベットの民主化運動やウイグル族の活動家、チベットの亡命政権、アフガニスタンの欧州連合特別代表、およびインドのフォト・ジャーナリストなどが含まれているとされる。

 Five Eyes同盟はハッカーによって盗まれたデータから情報を収集するだけでなく、オープンソースインテリジェンスなどと呼ばれる情報分析の専門家やセキュリティ研究者のTwitterおよびブログなども監視しているという。THE INTERCEPTによれば、対象としてセキュリティ研究家のTavis Ormandy氏、 Alexander Sotirov氏、Dave Aitel氏などの名前が挙がっているようだ。

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