東京ガス・日立、無線システムで水道・ガスメーター自動検針の実証実験

2014年12月20日 13:36

 東京ガスと日立製作所、横浜市は19日、同一の無線システムを共用して水道・ガスメーターの自動検針を行う実証実験を実施すると発表した。

 実施期間は2015年4月から 2016年3月までの1年間。横浜市水道局が所有する集合住宅において、水道・ガスメーター無線自動検針システムを導入・運用する。

 水道・ガスメーター無線自動検針システムによって、各住戸の水道・ガスの使用状況が遠隔で把握できることになる。そのため、高齢者の見守り支援などの住民向けサービスの開発・提供を可能にする。

 しかし、実用化に向けては、通信コストの抑制やセキュリティ対策、通信の低消費電力化や電池の長寿命化といった課題があり、現時点で実用化された事例はまだない。

 東京ガスと日立は、水道事業の高度化に取り組む同市水道局の協力のもと、東京ガスが機器メーカーと共同で開発した多段中継無線機と、日立の料金システム構築、スマートメーター導入に伴う通信インフラ技術を活用することで、世界に先駆けて水道・ガスメーター無線自動検針システムの共用化をめざすという。

 なお、スマートメーター用無線通信規格「U バスエア」を採用した無線システムを共用して水道・ガスメーターの自動検針を行う実証実験は、日本で初めて。

 今後、東京ガスは、異なる事業者間の自動検針の共用化を可能とする無線システムの普及促進や、無線システムを活用したサービスの実現のため、技術開発・標準化活動を実施していくという。(記事:町田光・記事一覧を見る

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