【アナリストの株式・為替相場展望】バウンド一巡、週前半は様子見ムード、後半は相次ぐ重要イベントの結果しだいで不安定な動き

2014年10月27日 10:50

(27~31日)

■リバウンド一巡、週前半は様子見ムード、後半は相次ぐ重要イベントの結果しだいで不安定な動き、中小型株・新興市場へ資金シフトの可能性

 10月27日~31日の株式・為替相場は、急ピッチの下落に対するリバウンドが一巡して週前半は様子見ムードを強め、週後半に相次ぐ重要イベントの結果しだいで不安定な展開となる可能性があるだろう。

 週後半に向けて28日~29日の米FOMC(連邦公開市場委員会)、30日の米7~9月期GDP速報値、31日の日銀金融政策決定会合・10月展望リポートと重要イベントが相次ぐ。そして国内主要企業の9月中間決算発表が本格化し、発表社数ベースで週末31日が前半のピークとなり、11月1日~3日の3連休を控えている。

 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の国内株式運用比率引き上げ期待が下値を支えるが、29日の米FOMC声明発表後の米10年債利回りと米国株の動向を睨みながら好業績銘柄の個別物色となりそうだ。中小型株・新興市場へ資金がシフトする可能性もあるだろう。

 前週(20日~24日)は世界景気の減速に対する過度な警戒感が後退し、米国株、日本株ともリバウンドの流れとなった。米国株ではダウ工業株30種平均株価が週間ベースで425ドル00セント上昇し、前々週(13日~17日)の下落幅163ドル69セント以上に上昇し、半月ぶりの高値水準まで戻した。米10年債利回りは2.3%台まで上昇する場面があり、外国為替市場でドル・相場は1ドル=108円30銭近辺までドル高・円安方向に傾く場面があった。

 こうした動きを受けて日本株は、日経平均株価が週間ベースで759円13銭上昇し、前々週(14日~17日)の下落幅768円04銭をほぼ取り戻す形となった。ただし終値ベースで20日が前日比578円72銭高、21日が前日比306円95銭安、22日が前日比391円49銭高と不安定な動きが続き、24日はやや上値の重い動きだった。

 前週末24日の米国市場ではダウ工業株30種平均株価が前日比127ドル51セント高と上昇した。米10年債利回りは2.27%近辺、外国為替市場は小動きでドル・円相場は1ドル=108円10銭~20銭近辺、ユーロ・円相場は1ユーロ=137円00銭近辺で終了した。CME日経225先物(円建て)は1万5435円だった。

 この動きを受けて来週初27日の日本株は買い優勢で堅調なスタートとなりそうだ。ただし週後半に相次ぐ重要イベントを控えて週前半は様子見ムードを強め、週後半の重要イベントの結果しだいでは先物での仕掛け的な動きも加わって不安定な動きとなる可能性があるだろう。

 28日~29日の米FOMCでは予定どおり量的緩和策第3弾(QE3)終了を決定する可能性が高く、29日発表の声明でフォワードガイダンスの中の「相当期間」という文言が残されるのか、あるいは削除されるのかが最大の注目点となっている。この文言が残された場合は早期利上げ観測が後退して波乱なく通過となりそうだが、削除された場合は米FRB(連邦準備制度理事会)の早期利上げ観測が高まり、米10年債利回りと米国株の反応が荒くなる可能性があるだろう。

 さらに30日の米7~9月期GDP速報値が市場予想に対して乖離した場合も、米10年債利回りと米国株が不安定な動きとなる可能性があり、連れて外国為替市場のドル・円相場も大きく振れる可能性があるため1ドル=105円台~110円台の広いレンジを想定する。

 国内では31日に9月中間決算発表の会社数が前半のピークを迎えるとともに、日銀金融政策決定会合が開催されて経済・物価情勢展望(展望リポート)を公表する。金融政策は現状維持を決定する可能性が高いが、展望リポートおよび会合後の黒田総裁の記者会見で、特に物価についてどのような見通しを示すかが注目されている。物価見通しが下振れした場合は追加金融緩和への期待感が高まることになりそうだ。

 世界経済の減速に対する警戒感がくすぶり、QE3終了後の米国株の調整局面入りへの警戒感も強いだけに、当面は米国株と米10年債利回りの動向を睨みながら、主要企業の9月中間決算発表で個別物色の展開だろう。

 主力大型株に対して様子見ムードを強める可能性があり、中小型株・新興市場への資金シフトが注目される。特に週初27日は業績観測報道が出たガンホーオンラインエンターテイメント <3765> の値動きが注目される。10月16日の年初来安値403円まで売り込まれた後、足元では切り返しの動きを強めているだけに、この業績観測報道をさらに好感する動きになれば、ネット・ゲーム関連を中心に中小型株・新興市場への資金シフトを強める可能性があるだろう。

 その他の注目スケジュールとしては、10月26日の欧州の銀行ストレステスト・資産査定の結果公表、ブラジル大統領選、27日の日本9月企業向けサービス価格指数、独10月IFO業況指数、米9月中古住宅販売仮契約指数、28日の日本9月商業販売統計、米8月S&Pケース・シラー住宅価格指数、米9月耐久財受注、米10月コンファレンス・ボード消費者信頼感指数、29日の日本9月鉱工業生産速報、31日の日本9月有効求人倍率、日本9月完全失業率、日本9月家計調査、日本9月住宅着工戸数、日本9月全国・10月東京都区部消費者物価指数、ユーロ圏9月消費者物価指数速報値、米9月個人所得・消費支出、米10月シカゴ地区購買部協会景気指数などがあるだろう。

 その後は11月4日の米中間選挙、5日~6日の英中銀金融政策委員会、6日のECB理事会、7日の米10月雇用統計、13日~15日のG20財務相会議などが予定されている。(水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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