急落後の「ポスト・シーズン」相場では定番の単元価格低位の厳選10銘柄に原点回帰投資妙味=浅妻昭治
2014年10月14日 09:54
<マーケットセンサー>
「狼狽売りは慎め」、「絶好の買い場提供」とは、相場急落時のかつての兜町の常套フレーズであった。しかとした確信があるわけではないのだろうが、兎に角、市場を落ち着かせようと、半分は希望的な観測、あるいは呪文、おまじないみたいもので、大手証券各社の株式部長やカリスマ株式評論家などが示し合わせたようにコメントし合ったものである。
しかし昨今は、この決まり文句がなかなか聞こえてこない。一つには、バブル相場崩壊後の底抜けに底抜けが続いた市場心理悪化の後遺症がいまだに尾を引き、二つには先物を売り建て、売り崩しておいてサヤを抜く不届き千万な輩が跋扈し、さらには米国のウォーレン・バフェットのような兜町のリーダー不足が長期化していることも背景かもしれない。ただ、今年10月に入っての相次ぐ株価急落時での常套フレーズの不発は、もっと直接的な要因が大きそうだ。これだけ揺さぶられ、振るい落されると、後ろから鉄砲を撃ち掛けられるようで、コメントしたくてもコメントし難い危うさがつきまとうからだ。
まず米国株価は、ニューヨク・ダウ平均が、日替わりで今年最大の上げ幅で274ドル高したと思ったら、翌日には今年最大の下げ幅で334ドル安と揺さぶられた。しかも、この急反騰も急反落も株価材料はほぼ共通というのだから驚く。足元の東京市場でも、円安のメリットとデメリットについて、どうも安倍晋三首相と黒田東彦日銀総裁の間で温度差があるとして揺れ動き、また景気の現状認識でも、内閣府と日銀の間にすれ違いが生じているとして振り回されている始末である。IMF(国際通貨基金)までが、世界経済見通しを下方修正し、なかんずく日本の下方修正幅がもっとも大きいとなれば、揺さぶり、振るい落としのマグニチュードはさらに倍化するというものである。
すでに万年強気でならししかも変わり身の早さでも定評の証券アナリストからは、9月25日ザラ場につけた日経平均株価1万6374円が、今年の高値で、これからスタートする3月期決算会社の4~9月期決算も相場反転材料として期待薄などとする冷め切った相場観測まで出てきた。この観測が当たるか外れるかは不透明ながら、やはり世界的にリスクオフ・ムードが高まったことを勘案すれば、東京市場も、シーズン・オフ、ポスト・シーズンに入ったことを覚悟しておいた方が無難なようだ。プロ野球フアンなら、ポスト・シーズンは、クライマックス・シリーズのファースト・ステージ、ファイナル・ステージと熱戦を期待する楽しみは尽きないだろうが、株式市場にとっては、クライマックス・シリーズは、いかに損失を軽減させるか終戦処理シリーズになりかねない。
そのなかでも敢えてリスク・テークを厭わない市場参加者がいるとしたら、資金はどこに向かうか?もちろん、全般市場波乱の影響圏外にいる材料株であり、すでにこの有力候補株としてエボラ出血熱関連株、カジノ関連株、さらにサイバーセキュリティ基本法案関連株などが急動意となっている。今回、この材料株と並んで注目したいのは、株式市場のポスト・シーズンに株式投資の原点回帰で必ず動意付く極低位値ごろ株である。極低値ごろ株投資は、例えは悪いが要するに競馬、競輪の馬券・車券的感覚の投資スタイルで、低位株に飛び乗り・飛び降り、株式投資が本来持つアップ・ダウンの大波にアプローチ、楽しみたいという投資家本能を刺激する側面があるためだ。投資資金が少額なら、仮に思惑が外れても、リスクも最小にとどまるとの割り切りもつけやすい。
この原点回帰の極低位値ごろ株投資のなかでも、とくに注目したいのが単元株価が低位にとどまる銘柄である。実は、連休前の10日終値現在の東証第1部で、1単元の投資資金が、3万円以下で勝負できる銘柄が、最小のランド <8918> の1400円から同じく2万9000円までのスクロール <8005> まで58銘柄に上っているのである。このなかから投資家個々の投資基準に従って銘柄をスクリーニングすればそれぞれのターゲット銘柄が絞り込むことができる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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