出尽くしでもソフトバンクに関心集まる【クロージング】
2014年9月12日 16:49
*16:50JST 出尽くしでもソフトバンクに関心集まる【クロージング】
12日の日経平均は5日続伸となり、39.09円高の15948.29円(出来高概算27億4000万株)で取引を終えた。米国市場が地政学リスクを嫌気してまちまちだったことが上値の重しとなり、日経平均は小幅に反落で始まった。しかし、大阪日経225先物は15870円とシカゴ清算値(15835円)を上回ってのスタート。円相場は1ドル107円台での推移となっており、円安が下支えとなる格好に。SQ概算値は15915.98円、SQに絡んだ商いは、225型で差し引き3万株程度の買い越しだった。
日経平均は寄り付き後直ぐにプラスに転じると、円安の流れを受けて、その後もじりじりと上げ幅を広げる展開となっている。売り買いが交錯するなか、大引け間際には下げに転じる局面もみられたが、ソフトバンク<9984>のほか、トヨタ<7203>などの自動車や機械、ハイテクなどの一角が円安を受けて強含みとなり、これらがけん引する格好から小幅ながら5日続伸に。
来週は16、17日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、17日にはイエレンFRB議長の記者会見が行われるため、これを見極めたいとするムードがあるだろう。一方、国内では日銀の黒田総裁が16日に大阪市内で講演するほか、18日には全国証券大会であいさつする。市場では日米の金融政策の方向性の違いが意識されているためイエレン議長や黒田総裁発言への関心が高く、相場も反応しやすくなりそうだ。
来週末にはアリババが米国市場に上場すると予想されている。上場後は材料出尽くしになりそうだが、アリババの人気度合いによっては、ソフトバンク<9984>に思惑的な資金が集中することになろう。ソフトバンクの値動きが、個人主体の中小型株などへの需給にも影響を与えそうだ。《KO》