きちり Research Memo(3):魅力的なサービス訴求とリピート率の向上がポイント
2014年9月8日 18:13
*18:17JST きちり Research Memo(3):魅力的なサービス訴求とリピート率の向上がポイント
■市場環境
日本フードサービス協会の調べによると、外食業界の直近1年間の売上高伸び率は、全体ではほぼ前年同月並みで推移しているものの、きちり<3082>の属する居酒屋業界においては引き続き5%前後のマイナスが続いている。国内消費動向にはやや明るさが取り戻され、ファミリーレストランでは単価の高いメニューが売れ始めるなど、消費トレンドが従来の低価格指向一辺倒から変わってきてはいるものの、居酒屋業界においては客単価のマイナス成長が続いており、いまだ熾烈な価格競争が繰り広げられていることが要因の1つとみることができる。
とはいえ、一方で店舗運営スタッフなどの人材不足により、店舗を縮小する大手チェーンが出始めるなど、従来のような低価格路線のビジネスモデルが限界になってきているのも事実で、業界大手は軒並み厳しい収益環境に立たされている。こうしたなかで、同市場においては、魅力的なサービスをいかに顧客に訴求し、リピート率の高い店舗づくりを行っていくことができるかが、より重要になってくるものと思われる。
また、後述するが人材不足が深刻化するなかで、教育体制や人事評価など人事面での経営能力が今まで以上に重要になってきており、企業の成長のカギを握ってくるものと思われる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《FA》