【アナリスト水田雅展の銘柄分析】立花エレテックはフシ突破して上げ足加速

2014年9月3日 09:15

  電機・電子技術商社の立花エレテック <8159> の株価は、8月27日に1474円を付けて7月高値を突破し、9月2日には1510円まで上値を伸ばしている。1400円近辺のフシを突破して上げ足を速める形だ。今期(15年3月期)業績見通し上振れの可能性や、指標面での低PERと低PBRを支援材料として上値追いの展開だろう。ロボット関連としても注目したい。

  FAシステム事業、半導体デバイス事業を主力として、施設事業、産業デバイスコンポーネント事業、その他事業(ソリューション事業とMS事業)を展開している。MS(マニュファクチャリング・サービス)事業は金属加工の製造受託(MMS)と電子機器の製造受託(EMS)を統合した。

  積極的なM&A戦略を推進し、10年にFA機器専門商社の大電社を完全子会社化、12年に関東圏を地盤とするFA機器専門商社の高木商会と資本・業務提携(持分法適用会社)した。そして13年2月には、ルネサスエレクトロニクス <6723> の販売子会社からコンポーネント事業と半導体製品再販事業の移管を受けて、子会社の立花デバイスコンポーネントを設立した。

  技術商社の強みを活かして海外ビジネスの拡大、グループシナジーの追求、事業領域の拡大、徹底した営業力強化と体質改善などを推進している。中期成長に向けた重点戦略としては、FAシステム事業ではロボット関連の強化、半導体デバイス事業では品揃えの強化、施設事業では年間売上高150億円への挑戦、産業デバイスコンポーネント事業では事業再構築などを掲げている。

  今期(15年3月期)の連結業績見通しは前回予想(5月12日公表、5月19日に一部訂正)を据え置いて売上高が前期比2.9%増の1460億円、営業利益が同9.9%増の48億円、経常利益が同5.0%減の53億50百万円、純利益が同3.4%減の37億円、配当予想は特別配当1円を落として同1円減の年間22円(第2四半期末11円、期末11円)としている。

  セグメント別売上高の計画については、FAシステム事業が同2.3%増の683億円、半導体デバイス事業が同2.4%増の531億円、施設事業が同6.5%増の140億円、産業デバイスコンポーネント事業が同4.0%減の52億円、その他事業が同14.4%増の54億円としている。

  円安効果の一巡や消費増税の影響なども考慮しているようだが、会社見通しには保守的な印象が強い。第1四半期(4月~6月)は設備投資関連や電子デバイス関連などが好調に推移して前年同期比6.7%増収、同74.8%営業増益、同17.0%経常増益、同18.9%最終増益だった。

  そして通期見通しに対する第1四半期の進捗率は売上高が22.0%、営業利益が20.0%、経常利益が22.0%、純利益が22.9%である。設備投資関連は年度末にあたる第4四半期(1月~3月)の構成比が高くなる収益構造を考慮すれば概ね順調な水準であり、好採算分野の受注増加も寄与して通期上振れの可能性があるだろう。

  株価の動きを見ると、7月8日に年初来高値1431円を付けた後は上げ一服となってモミ合う展開だったが、8月27日に1474円を付けて7月高値を突破した。その後は9月2日に1510円まで上値を伸ばして高値更新の展開となった。好業績に加えてロボット関連として注目されている可能性もあるだろう。

  9月2日の終値1502円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS170円63銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は1.5%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS2130円80銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると1400円近辺のフシを突破して上げ足を速める形だ。今期業績見通し上振れの可能性、指標面での低PERと低PBRも支援材料であり、13週移動平均線がサポートラインとなって上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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