【編集長の視点】マルサンアイは商い出来ずも2Q業績の下方修正を織り込み安値から底上げ途上
2014年5月20日 10:36
<銘柄ウオッチ>
マルサンアイ <2551> (名2)は、なお商いが成立せず2日連続の薄商いとなっているが、5月15日に突っ込んだ年初来安値488円でアク抜け感を強めている。4月21日に今9月期第2四半期(2Q)累計業績の下方修正を発表、年初来安値まで下ぶれたが、その後開示したその2Q累計決算では9月通期業績は期初予想を据え置いており、織り込み済みとして底上げ期待の買い物が続いているためだ。
■9月通期業績は豆乳事業の新商品効果などで期初予想を据え置く
2Q累計業績は、期初予想より売り上げを2億7300万円、経常利益を5200万円、純利益を3500万円それぞれ引き下げ、経常利益は8100万円(前々同期比74%減)、純利益は4200万円(同75%減)と減益転換して着地した。豆乳飲料事業の売り上げは、健康志向の高まりを背景に前年同期比3.9%増とほぼ期初予想通りに推移したが、みそ事業の売り上げが、同2.3%減と想定を下回り、原材料原価、製造変動費などの原価上昇などが重なり減益転換した。
9月通期業績は、電力料の上昇や大豆、原油、為替相場などの動向によって原価がさらに上昇し、主力製品のみそ・豆乳の競争激化が続く可能性があるとしているが、2Q累計決算発表時点では、豆乳飲料事業の新商品投入効果や、新商品のアーモンド飲料のキャンペーン販売などから期初予想を据え置き、売り上げ230億700万円(前期比4%増)、営業利益5億5800万円(同32%増)、経常利益5億2200万円(同5%減)、純利益3億2700万円(同0.7%減)と見込んでいる。
■500円台出没の小幅往来相場からPER17倍台の修正期待
株価は、昨年1月以来、500円台を出没する小幅ボックス相場が続き、アーモンド飲料のライセンス契約や前期第3四半期の好決算評価ではストップ高を交えて昨年来高値600円まで上ぶれ、前期第3四半期の好決算評価年初来高値600円まで上ぶれ、今期1Q業績の減益ながら2Q累計業績に対して高利益進捗したことを評価して年初来高値534円をつけ、2Q累計業績字下方修正で同安値488円と売られた。5月16日お終値505円のPERは17倍台と割安であり、一段の底上げを試そう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
【関連記事・情報】
・【木村隆のマーケット&銘柄観察】システム情報はNTTデータの受注増受けた好環境に注目(2014/05/08)
・【編集長の視点】エスクローAJはもみ合いも今期業績の減益転換を織り込み成長戦略に見直し余地(2014/05/08)
・【今日の言葉】ガソリン価格上昇(2014/05/07)
・【木村隆のマーケット&銘柄観察】アビストは自動車関連企業の好業績受け、増額に期待高まる(2014/05/07)