東大、世界最高強度の光で真空に潜む“場”を探索
2014年5月2日 17:41
東京大学の浅井祥仁教授らによる研究グループは、X線自由電子レーザー施設(SACLA)で、光が真空と反応を起こし散乱する実験をおこなった。
近年の素粒子物理学研究によって、真空とは「何もない状態」ではなく「場」というものに満ちていることが実証されてきた。2013年にノーベル物理学賞を受賞したヒッグス粒子の発見も、その一つだ。ヒッグス粒子の発見は、真空内にヒッグス場という「場」が存在していることを示している。
今回の実験では、兵庫県にあるX線自由電子レーザー施設(SACLA)で、強いX線(光の一種)を真空内で衝突させ、散乱反応が起きるかどうかを確かめた。結果、光と真空との反応は確認できなかったが、反応が起きるために必要な光の強度や反応が起きる確率を知る上で重要なデータを得ることができた。
また、強度の高いX線を使った実験は、タンパク質などの構造解析などに使われてきたが、今回の実験によって素粒子物理の研究にも有効であることが世界で初めて実証された。
今後は、X線発生装置の増設によって、さらに精密なデータを得ることが期待されている。
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