週刊ダイヤモンド今週号より~第一三共で勢い増す旧第一勢、印子会社売却の裏に社内抗争

2014年4月14日 08:01


*08:02JST 週刊ダイヤモンド今週号より~第一三共で勢い増す旧第一勢、印子会社売却の裏に社内抗争
第一三共<4568>は2008年に約5000億円で買収したインドのランバクシー・ラボラトリーズを実質的に売却します。その裏には、旧三共と旧第一製薬の社内抗争がありました。

「この買収はやるべきではない!」。経営陣から大型買収の決定を知らされた第一三共幹部の数人は、顔を赤らめて猛反対しました。反対した幹部はいずれも第一出身者で、そのうちの一人が中山謙治・現社長でした。第一三共はジェネリック医薬品事業と海外事業の拡大を目指して買収に踏み切りましたが、反対派は「筋が悪過ぎる」と主張したのです。

08年の買収直後からランバクシーの工場では品質問題が頻発、これにより主力市場である米国への輸出が禁止され、第一三共のお荷物になり果てていました。今回のサン・ファーマへの売却により、「中山社長が尻ぬぐいをしてくれた」と拍手を送る社員がいる一方で、三共出身の社員は「これで旧第一による支配体制が決定的になった」と落胆しています。

第一三共は合併後も出身会社間の溝が埋まらず、水面下で勢力争いを続けています。ランバクシーボ買収は、旧三共社長が主導する案件と言われていますが、そのランバクシーが足を引っ張る中で、社内のパワーバランスは次第に旧第一に傾いていったのです。

ただ、中山社長を英雄視することに違和感を覚える向きもあるようです。「旧第一の首脳たちもランバクシーの買収推進派だった」とある幹部が明かすように、買収は、旧三共と旧第一が同数で構成した取締役会の総意でありました。加えて、中山社長が就任した10年以降も、ランバクシーは品質問題を繰り返しており、「ランバクシーへのガバナンスの失敗に対する責任は免れない」といった指摘もあるようです。

ダイヤモンド誌では、トップダウンでもっと迅速に経営判断を下すべきであったと指摘しています。6年間も品質問題に翻弄され続け、買収後の評価損や米政府との和解金など4000-5000億円規模の損失を株主にもたらし、失った時間とカネは大きいとしています。《NT》

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