熊木杏里 復帰ライブでファンと再会“ここから再び始まる物語”

2014年4月9日 16:45

熊木杏里 復帰ライブでファンと再会“ここから再び始まる物語”

 10年以上にわたって聴き手の心を震わせ続けている、唯一無二の女性シンガーソングライター 熊木杏里。4月5日 東京・EX THEATER ROPPONGIにて【熊木杏里 LIVE TOUR 2014 「贈り物」】東京公演を開催した。

熊木杏里 復帰ライブ写真一覧

<産休明け初ワンマン 冒頭に感謝の言葉「皆さんに支えられて」>

 産休明け初のワンマンライブとなった【熊木杏里 LIVE TOUR 2014 「贈り物」】は、大阪と東京で開催。大阪公演は涙に溢れたようだが、この日のライブは笑いも溢れるアットホームな内容となった。ステージに登場するなり「こんにちは、熊木杏里です。約1年ぶりになる今日この日、東京で歌えることになりました。皆さんに支えられて、本当にありがとうございます。これからも頑張って歌っていきますので、応援よろしくお願いします!」と、彼女は嬉しそうに挨拶。そして今の季節にぴったりの「桜見る季節」を歌い出すと、久々に聴くその優しい生歌に我々は身も心も預け、会えなかった日々の隙間を埋めていく。

<熊木杏里によるまさかの“orz”の姿勢>

 再会の場で歌いたかったのであろう楽曲や、語りと歌で聴かせるコーナーでは「コーヒールンバ」「桜坂」といったスタンダードソングのカバー等、ひとつひとつ大切に歌い綴っていた彼女だったが、ピークへ向かっていく大事な本編クライマックス。自身の楽曲群で最もハイトーンを要する「Hello Goodbye & Hello」に果敢に挑むも、歌い出しを失敗してしまい、熊木杏里によるまさかの“orz”の姿勢に客席からは笑いが起きる。本人は悔しがっていたが、これで会場には穏やかな空気が流れ、その後の「春の風」「言葉を届けて」「一千一秒」といった優しくも静かな熱を持つ楽曲では涙を誘う。

<復帰ライブならではの多幸感「また行こうね またどこかで」>

 気持ちがぐるぐる回って、切なくなったり、熱くなったり。熊木杏里の音楽性そのものと言えるライブは、ダブルアンコールまで突入。最後の最後にもう一度だけ“orz”シーンはあったものの、復帰ライブならではの多幸感に包まれながら「時の列車」を久しぶりに歌唱する。

 また行こうね またどこかで  会いましょうね その時まで  私らしく日々を過ごす  時の列車は いつでも

 ここから再び始まる熊木杏里の物語。変わっていくものと、変わらないものの中でたゆたいながら、聴き手の心を震わせ続けていく。そんな彼女の動向に今後も注目してほしい。

取材&テキスト:平賀哲雄

◎ライブ【熊木杏里 LIVE TOUR 2014 「贈り物」】 04月05日(土)東京・EX THEATER ROPPONGI SET LIST: 01.桜見る季節 02.それでも 03.ファイト 04.四季 05.贈り物 06.太陽の種 07.都会 08.魚 09.コーヒールンバ 10.桜坂 11.誕生日 12.羽 13.ちょうちょ 14.Hello Goodbye & Hello 15.A day in my life 16.ホームグラウンド 17.春の風 18.言葉を届けて En1.一千一秒 En2.wonder land En3.掌 WEn1.時の列車

関連記事

最新記事